ターミナル (映画)
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「ターミナル」(原題:The Terminal)は2004年にアメリカで製作された映画。 スティーヴン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス出演。上映時間129分。
日本ではアメリカ公開より半年も遅れて2004年12月18日より日劇1系で全国ロードショーされた。また、同年10月に行われた第17回東京国際映画祭でこの作品がクロージング作品として選ばれた。その際にトム・ハンクスが来日し、舞台挨拶を行った。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
母国、クラコウジアでおきたクーデターのため、到着したニューヨークの空港施設内(ジョン・F・ケネディ国際空港)に突然足止めとなってしまった男ヴィクター(トム・ハンクス)。
お金も尽き、パスポートは無効、国に帰ることも出来ずアメリカに入国することも出来ない男を描いたコメディー作品。
[編集] キャスト
- トム・ハンクス - ヴィクター・ナボルスキー
- キャサリン・ゼタ=ジョーンズ - アメリア・ウォーカー
- スタンリー・トゥッチ - フランク・ディクソン
- チー・マクブライド - ジョー・マルロイ
- ディエゴ・ルナ - エンリケ・クルズ
- バリー・シャバカ・ヘンリー - レイ・サーマン
- クマール・パラーナ - グプタ
- ゾーイ・サルダナ - ドロレス・トーレス
[編集] スタッフ
- 監督 スティーヴン・スピルバーグ
- 脚本 サーシャ・ガヴァシ、ジェフ・ナサンソン
- 原案 アンドリュー・ニコル、サーシャ・カヴァシ
- 製作 ウォルター・F・パークス、ローリー・マクドナルド、スティーヴン・スピルバーグ
- 製作総指揮 パトリシア・ウィッチャー、ジェイソン・ホッフス、アンドリュー・ニコル
- 撮影 ヤヌス・カミンスキー
- 美術 アレックス・マクダウェル
- 編集 マイケル・カーン
- 衣装デザイン メアリー・ゾフレス、クリスティーン・ワダ
- 作曲 ジョン・ウィリアムズ
- キャスティング デブラ・ゼイン
[編集] クラコウジア
正式名称クラコジア連邦(クラコウジアれんぽう)は、本作品に登場する、架空の国である。英語表記はKrakozhia。
映画の中で、主人公ヴィクトル・ナヴォルスキーの母国クラコウジア連邦は2004年1月16日、国内で軍事クーデターが起こる設定になっている。
おおよその位置は、旧ソ連諸国ロシア付近で過去にクーデターが勃発していた中央アジア諸国、コーカサス地方の諸国のロシア語圏の国がヒントと思われる。
クーデターが終結するのは2004年11月。
なお、トム・ハンクスが喋っていたクラコウジア語は全てアドリブで、ロシア語などの発音からヒントを得ている。また、余談ではあるがクラコウジア語で喋っていたセリフの中に「そりゃ納得いかんのう」と日本語に聞こえるシーンがある。このセリフがフジテレビの『トリビアの泉 ~素晴らしきムダ知識~』で紹介された。
[編集] 関連
- 同じように空港に足止めになった人々を描いた映画に1993年のフランス映画「パリ空港の人々」がある。これらの作品は、身分証明書の紛失により1988年からシャルル・ド・ゴール国際空港で生活しているイラン人難民マーハン・カリミ・ナセリの物語が基になっていると指摘する者もいる。オフィシャルDVDやウェブサイトには彼に関する記述は存在しない。
- 撮影に使われた空港は本物ではなくセット。これはテロへの警戒で本物の空港での撮影許可が下りなかったため。舞台となったのはJFK国際空港だが、建設に20週間を費やしたカリフォルニアの巨大格納庫に作られたセットは、数箇所の国際空港を融合させたものとなっている。セット内にある店舗は全て実在するものであり、マクドナルドや日本の吉野家等を始め35店舗が参加。エキストラには実際にその店舗で行われる研修を行わせた。本物の店員が出演した店舗もある。
- 本編が進むに連れ、ジャズが重要な要素となっていく。終盤、ジャズ・バーのシーンでベニー・ゴルソン本人が出演をしているのはジャズ・ファンには必見である。
- 予告編や公式サイトで印象的に使われている曲は、ジョン・デンバー作の「悲しみのジェット・プレーン」をシャンタール・クレヴィアジックがカバーした物。映画本編では使われていない。
- 前述の東京国際映画祭に関しては、スピルバーグ監督の来日と舞台挨拶も予定されていたが、宇宙戦争の撮影の為にキャンセルとなっている。
[編集] 外部リンク
- ターミナル 日本公式サイト(日本語)
- The Terminal 米国公式サイト(英語)