ソドムとゴモラ
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ソドム(ヘブライ語 סדום)とゴモラ(עמורה)は、旧約聖書の『創世記』に登場する、天からの硫黄と火によって滅ぼされたとされる都市。後代の預言者たちがソドムとゴモラに言及している部分では、例外なくヤハウェの裁きによる滅びの象徴として用いられている。
ソドムの罪については、エゼキエル書 16章49-50節において、多くの点が指摘されている。古来、創世記 19章前半、特に19章8節のロトの提案内容から推察して、甚だしい性の乱れが最大の原因であったとする見解が一般的である。
ソドムとゴモラの廃墟は死海南部の湖底に沈んだと伝えられる。これは、「シディムの谷」と「アスファルト」に関する創世記の描写と、死海南部の状況が似通っていることなどから、一般にもそう信じられているが、その一方で、死海南岸付近に点在する遺跡と結びつけようとする研究者も存在する。
イスラエル南部の干拓地にセドムと表記される都市がある。
[編集] ソドムとゴモラを題材とした芸術作品
- 絵画
- アルブレヒト・デューラーによる油彩画、『ソドムを逃れるロトと娘たち』(Lot Fleeing with His Daughters from Sodom)、1498年
- ジョン・マーティンによる油彩画「ソドムとゴモラ」(Sodom and Gomorrah)、1854年(上部右上画像)
- 文学
- マルセル・プルーストによる小説、『失われた時を求めて』第四篇「ソドムとゴモラ」、1922-1923年
- 映画
- ロバート・アルドリッチ監督による『ソドムとゴモラ』、1961年
- ジョン・ヒューストン監督による『天地創造』、1966年
- ソドムの市
- 天空の城ラピュタ ジブリ 作中でソドムとゴモラを滅ぼしたのはラピュタの兵器であると語られている。