ステファノ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ステファノは新約聖書の『使徒行伝』に登場するユダヤ人キリスト教徒。最初の殉教者、すなわち信仰のために自らの命を犠牲にする者であったとされている。ステファンとも表記する。ギリシア語表記ではステファノス。
ステファノはギリシャ語を話すユダヤ人(ヘレニスト、ユダヤ系ギリシア人)であった。初代教会においてヘブライ語=ユダヤ語を話すユダヤ人(ヘブライスト)とヘレニストの間に摩擦が生じたため、問題解決のために使徒たちによって選ばれた七人(他にプロコロ、ニカノル、ティモン、パルメナ、ニコラオ、フィリポ)の一人である。
なおこの七人の選定を、キリスト教では伝統的に聖職位階の一つである助祭(輔祭)職の選定とみなしている。
ステファノは「不思議な業としるし」によって人々をひきつけたため、これをよく思わない人々によって訴えられ、最高法院に引き立てられた。そこでもステファノはユダヤ人の歴史を引き合いにしながら「神殿偏重に陥っている」とユダヤ教を批判したため、石打ちの刑に処せられた。この場にサウロ(後のパウロ)が立ち会っていたという。
[編集] 関連項目
- リベルテンの会堂
- 聖書の登場人物の一覧
- ステーファノ