スズムシ
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スズムシ | ||||||||||||||||
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左:オス、右:メス |
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分類 | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Homoeogryllus japonicus |
スズムシ(鈴虫)は、コオロギ科の昆虫。古くはマツムシとも言った。
草の茂った地面に住み、主に夜に活動する。その為、触角が非常に長い。触角は黒く、一部が白い。
成虫は夏に出現し、ススキなどの多い茂みに生息する。昼間は地表に隠れ、夜に下草の間で鳴き声を上げるが、曇りの日などは昼夜を問わず良く鳴く。基本的には全身黒色で稀に棲息状況により茶色個体も確認出来る、頭は小さく、翅は幅広く、瓜の種のような形をしている、羽は二枚と思われがちだが羽化直後の成虫個体は4枚ありその後に後脚で後翅を自ら脱落させる。
雄の羽は幅が広く、脈が発達している。太い脈の一部はヤスリのようになっており、羽を垂直に立てて左右に細かく震わせ、ヤスリを擦り合わせて美しく鳴く。雌は腹部末端に長い針状の産卵管を持ち、卵を土の中に産む。
[編集] 飼育
古くから鳴き声を楽しむ対象とされ、平安時代から貴族の間では籠に入れ楽しまれていたが、江戸時代より庶民の間でも人工飼育が始まったらしい。現在では簡単に養殖物が手に入るが、野生のものも全国に分布している。養殖物から逃げたものも多数考えられ遺伝子汚染が進んでいる可能性は否定できない、但し羽化してまもない新成虫個体は後ろ羽も存在し♀個体の場合も腹部の卵巣が未成熟な為産卵時期に比べ体重が軽く晩夏から初秋にかけて水銀灯や時には家屋の明かりに向かい飛翔していることが確認できる。このことから近親交配を避け各地の生息域に飛翔していることも推測できる。
飼育は非常に容易で、キュウリやナスを主な餌とし鰹節など動物質の餌を与えると、共食いも防げる。ジャンプ力はあるが、ガラスやプラスティックは上らないため、ある程度の高さがあればプラケースやガラス水槽などで飼育できる。赤玉土などを敷いて湿度を保っておくと雌雄がいれば容易に産卵する。翌年まで湿度を保っていると5月下旬から6月上旬ぐらいに数週間かけてそれぞれの個体が孵化する、地域の気温、飼育場所の温度差により差異もあり。何回か脱皮をすると早い個体では7月下旬ごろ成虫になる。コオロギ類は秋のイメージがあるが、本種は比較的暑い時期から鳴き始める、但し最近ホームセンター等で晩春から初夏にかけて売られている成虫個体は温度管理により羽化を早められた成虫個体である。
上記の通りキュウリやナスはもちろん南瓜やサツマイモに至るまで食べる。自然界においてはススキや葛の群生地で野生個体を多く見かける為そのことから食草は比較的幅広いと推測出来る、但し飼育個体においてはニガウリ(ゴーヤ)は絶対に厳禁、与えられた飼育ケース内の個体が絶滅するので注意が必要、尚、死亡の因果関係は現在推測的に語られているのみで不明である。
[編集] 鳴き声
鳴き声が細かく鈴を振るようだというので鈴虫と言うが、かつてはこれを松をわたる風と聞いたらしい。逆にマツムシのチンチロリンを鈴の音と聞いていたようである。
また、周波数が高すぎて、電話では鳴き声を伝えられないことは有名である。
文部省唱歌の「虫の声」では、「あれマツムシが鳴いているチンチロ チンチロ チンチロリン」に対して「あれスズムシも鳴きだした リンリン リンリン リーンリン」とある。
[編集] 関連項目
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