スコット・ホール
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スコット・ホール(Scott Hall、1958年10月20日 - )はアメリカの男子プロレスラー。フロリダ州タンパ出身.
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[編集] 経歴
フロリダにある、バリー・ウィンダムのレスラースクールにてレスラーとしての基礎を学んだ後、1984年10月にプロレスデビュー。デビュー当初は"スターシップ"コヨーテを名乗り、"スターシップ"イーグル(ダニー・スパイビー)とのタッグチーム"アメリカン・スターシップ"として主にNWA所属団体を主戦場としていた。
1985年から本名のスコット・ホールをリングネームに用い始め、カート・ヘニングとタッグチームを組みAWAに参戦を開始する。この頃AWAにラインを持っていたマサ斎藤の引きで新日本プロレスに参戦を果たす。しかしその性格故に結局常時出場のチャンスを逃し、離脱後一時プロレスの表舞台から姿を消してしまう。
1990年CWAに"西部の荒くれ者"テキサス・スコットを名乗り参戦。その後プエルトリコなどを転戦し、1991年WCWにスコット・ホール自身が考えた"世界一セクシーな男"をキャラクターにしたダイアモンド・スタッドとして参戦する。このリングネームは、ダイヤモンド・ダラス・ペイジがマネージャーを務めたことに由来している。1992年にポール・E・デンジャラスリー率いるデンジャラス・アライアンスに加入する。しかし、タイトル戦線に絡めない事に徐々に不満を募らせるようになり、ついには喧嘩別れする形で離脱してしまう。
1992年、WWF(現WWE)へ移籍。キューバからの密入国者で、マイアミのビーチでドラッグを密売しているというギミックの"バッド・ガイ"レイザー・ラモンへとリングネームを改める。WWFではレッスルマニア10でのショーン・マイケルズとのラダー・マッチが有名である。
1996年頃から契約などに関する不満を公然と口にするようになり、またリング外でトラブルを起こすようにもなり、遂には試合に出場できなくなってしまう。 そしてWCWからオファーを受けると、契約がまだ残っているにも拘らず移籍を決めてしまう。さらにその1週間後、盟友ケビン・ナッシュも同様に契約が残っていながら移籍を決意する。
これに関しては、WWFからスコット・ホール及びケビン・ナッシュはまだ契約関係に在り、WCWとの契約は無効だとの訴えを起こされるが、裁判所が判断を回避したため当初の予定からは幾分遅れることにはなったが、WCWへの移籍を果たす。
レイザー・ラモンのリングネームはWWFが商標登録していたため、WCWには本名のスコット・ホールで参戦。移籍当初はケビン・ナッシュと共に、ビンス・マクマホンの指示でWCWを潰しに来たと称していた。 これはエリック・ビショフが、『新日本プロレス対UWFインター』をヒントに考え出した、『WWF対WCW』という団体対抗戦のアングルに基づいている。あくまでWWFから引き抜かれてやって来たレスラー達は、ビンス・マクマホンの指示により、WCW潰しの為自らの意思でWCWに来たのである。
しかしこの『WWF対WCW』はすぐに頓挫してしまう。その為急遽アングルが変更され、ハルク・ホーガンを加えた3人でnWoを結成する。その後シックスらを加えて一大勢力となり、プロレス界の枠を越えた一大ブームを巻き起こした。が、nWoのストーリーが終わった2000年に度重なるアルコール依存症による無断欠場と、暴力事件での逮捕がきっかけとなりWCWを解雇された。
WCW解雇後の2000年11月10日、11月11日、12月24日の3日間だけECWに登場する。2001年3月には、TEAM 2000のメンバーとして新日本プロレスに参戦している。
2002年2月にWWFと再契約、およびオリジナルメンバーでnWoを再結成する。nWoのストーリーが進行中の同年5月、遠征先のイギリスでのトラブルによってWWFを解雇される。
WWF解雇後は散発的にリングに登場。日本ではケビン・ナッシュと共にハッスルに参戦し、アメリカではTNAに登場している。
[編集] 得意技
- ジ・エッジ(レイザーズ・エッジ、アウトサイダーズ・エッジ)…頭の上まで相手を担ぎ上げ、前方に投げ捨てるタイプのパワーボム。
[編集] タイトル履歴
- WWF/WWE
- IC王座 : 4回
- WCW
- WCW USヘビー級王座 : 2回
- WCW世界タッグ王座 : 7回(&ケビン・ナッシュ x6、ザ・ジャイアント)
- WCW TV王座 : 1回
- AWA
- AWA世界タッグ王座 : 1回(&カート・ヘニング)
- その他
- USWAヘビー級王座 : 1回
- WWC カリブ王座 : 1回
[編集] その他
- リング上では常に爪楊枝をくわえており、相手に投げつけるのがお約束。
- タイツにプリントされている「KLIQ」(クリック)は親友のケビン・ナッシュ、ショーン・マイケルズ、トリプルH、ショーン・ウォルトマン(1-2-3キッド、Xパック)とのユニット(リング上での活動は行わない)の名前で、スラングで「チンピラ、ごろつき」の意味。レックス・ルガーが名付けた。