シン・シティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『シン・シティ』(Sin City)は2005年のアメリカ映画。
フランク・ミラーのコミック、シン・シティを映画化したもので、ミラーとロバート・ロドリゲスの共同監督になっている。クエンティン・タランティーノが一部のシーンを監督している。原作から4つのエピソードを抜き取り、相互に関連した3つのエピソードでつづられる。
原作の雰囲気を保つため、全編グリーンスクリーンの前で俳優達が演じ、後に背景などをCGで合成した。
日本では2005年の秋に公開。続編の製作もすでに決定している。 そのためか、1作目の日本でのDVD化が遅い。
日本、アメリカ共に大ヒットとまではいかなかったが、多くの原作のファンは、映画の出来に喜んだ。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
EP1「ハード グッバイ」:強面な大男であるマーヴは酒場でゴールディという美女と出会い、ホテルにて一夜を共にする。しかし彼が目を覚ますとゴールディは死んでおり、直後に警官隊が駆けつけてくる。 辛くもホテルから脱出したマーヴは自分を嵌め、ゴールディを殺した犯人に復讐すべく、保護観察官ルシールの助けを借りつつ犯人探しを始める。そして殺人鬼であるケビンとの戦い、ゴールディの姉であるウェンディと出会ううちに彼は犯行を企てたのが国を裏から牛耳る有力者、ロアーク卿であることを突き止めるが・・・・・・。
EP2「ビッグ ファット キル」:恋人であるシェリーに手下と共にしつこく付きまとう男、ジャッキーボーイに対し、ドワイトはきつい制裁を加えて追い返すことに成功する。しかし、妙な胸騒ぎを覚えたドワイトは彼らの車を追いかける。 ジャッキーボーイはドワイトの元恋人であるゲイルが仕切る娼婦街へ赴き、そこで見つけた娼婦であるベッキーを無理やり連れて行こうとして拳銃を取り出したため、娼婦街のルールを破った彼は警備をする殺人兵器ミホによって手下もろとも殺害されてしまう。所がそこでジャッキーボーイの正体は刑事であることが分かり、ゲイル達はお互い干渉せずという警察とのルールを破ってしまう。 ドワイトは娼婦街を救うため、証拠の隠滅を図るが娼婦街を手に入れようとするマヌート一味が彼を狙う・・・・・・。
EP3「イエロー バスタード」:心臓に持病を持つ刑事ハーティガンは連続幼女殺人犯であるロアーク・ジュニアを追い詰めて重症を負わせ、少女ナンシーを助けることに成功する。ところが相棒であるボブに裏切られ、撃たれて重症を負ったうえ、ロアーク・ジュニアの父親であるロアーク議員によって連続幼女殺人の犯人にされ、刑務所に入れられてしまう。 それから8年後、刑務所から出たハーティガンはナンシーが再び狙われていることを知り、大人となった彼女に会いに行く。 再会を喜ぶ二人だがその近くには治療の副作用で醜く変貌したロアーク・ジュニア(イエローバスタード)が彼らを狙っていた・・・・・・。
[編集] 作品データ
- 原題:Sin City/ Frank Miller's Sin City
- 上映時間:124分
- 製作年度:2005年
- 製作国:アメリカ
- 制作:トラブルメイカー・スタジオ
- 全米配給:ミラマックス、ディメンション・フィルムズ
- 日本配給:ギャガ・コミュニケーションズ
- 全米公開日:2005年4月1日
- 日本公開日:2005年10月1日
- MPAA:Rated R for sustained strong stylized violence. nudity and sexual content including dialogue.
- 映倫:R-15指定
- 日本語字幕:林完治
[編集] スタッフ
- 監督:フランク・ミラー、ロバート・ロドリゲス、クエンティン・タランティーノ(特別ゲスト監督)
- 原作:フランク・ミラー 「Sin City」
- 脚本:ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー
- 製作:エリザベス・アヴェラン
- 製作総指揮:ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン
- 撮影・編集・音響:ロバート・ロドリゲス
- 音楽:ジョン・デブニー、グレーム・レヴェル、ロバート・ロドリゲス
- 日本版イメージソング:「Violet Sauce」安室奈美恵(エイベックス)
- 美術:ジャネット・スコット
- セット:デヴィッド・ハック、ジャネット・スコット
- 衣装:ニナ・プロクター
- 特殊メイク-デザイン・制作:KNB EFX
- 特殊メイク:ジェイク・ガーバー、シャノン・シェア、ガレット・インメル、クリストファー・アレン・ネルソン、他
- 特技監督・デジタルアーティスト:ジャスティン・メタム(ジ・オルファネイジ)
- 特殊効果コーディネーター:ジョン・マクロード
- 特殊効果:ジェフリー・ノット、ブライアン・モンゴメリー、フランク・W・タランティーノ、他
- 視覚効果-監修:ロバート・ロドリゲス、リチャード・マーティン、ダニエル・ルデュク、ティエリー・ドゥラットル
- 視覚効果-製作:ダニエル・ルデュク
- 視覚効果-製作総指揮:ジェフ・バーンズ(カフェFX)
- 視覚効果-制作:ジ・オルファネイジ、カフェFX、ハイブライド・テクノロジーズ
- スタント指導:ジェフリー・J・ダッシュナウ
- カメラ操作:ロバート・ロドリゲス
- キャスティング:べス・セプコ、メアリー・ヴァーニュー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] キャスト
- 額に「×」の傷跡を持つ老刑事。幼女連続殺人魔からナンシーを救おうと奮闘する。心臓病を患っている。
- 幼女連続殺人魔に命を狙われた女の子。
- 娼婦街の女王。娼婦を自立し武装させ、娼婦街のルールを作る。その為、娼婦街はマフィア・警察も介入出来なくなっている。
- ジャッキー・ボーイ(ベニシオ・デル・トロ)(吹き替え:山路和弘)
- 仲間3人を引き連れ悪事を行う悪徳警官。
- ケビン(イライジャ・ウッド)(セリフなし)
- 農場に住む殺人鬼。食人趣味を持つ。見た目は真面目な青年だが、マーヴを簡単に倒すほどの力を持つ。
- マヌート(マイケル・クラーク・ダンカン)
- 娼婦街の女たちを抹殺するために陰謀を図るマフィアの用心棒。
- ボブ(マイケル・マドセン)
- ハーティガンの相棒。
- ザ・マン(ジョシュ・ハートネット)
- 紳士に見せかけ女性をその気にさせてから殺す殺人鬼。
- ドワイト(クライヴ・オーウェン)(吹き替え:堀内賢雄)
- 娼婦街に顔が利くガンマン。
- シェリー(ブリタニー・マーフィ)(吹き替え:魏涼子)
- ジャッキー・ボーイの元彼女。暴力を振るうジャッキー・ボーイに嫌気がさし、ドワイトと交際する。
- ゴールディ(ジェイミー・キング)
- マーヴと一夜を共にした娼婦の美女。翌日に何者かに殺害された。
- ウェンディ(ジェイミー・キング)
- ゴールディの双子の姉妹。ゴールディを殺害した者に対し深い憎悪を持つ。
- ミホ(デヴォン青木)(セリフなし)
- 娼婦街の用心棒。二刀流と手裏剣と弓矢の使い手。
- まるで超人ハルクのような風貌を持つ残忍な怪力男。殺し屋殺しを家業としている。ゴールディを殺害した者に対し復讐の念に燃える。
- 幼女連続殺人魔でシン・シティの有力議員の息子。
- ルシール(カーラ・グギノ)
- マーヴの保護観察官。マーヴの身体を安定する薬を持つ。レズビアン。
- ベッキー(アレクシス・ブレデル)
- 娼婦街で娼婦を行っている女。母親には絶対に仕事を知られたくないと思っている。
[編集] 小ネタ
- CMに使われたギターが印象的な曲はサウンドトラックには入っていない。The Servantというバンドの「Cells」という曲だが、実際にCMに使われている曲はこの曲のインストゥルメンタルで、このバンドのどのアルバムにも収録されていない。本人達が言うには「このインストゥルメンタルはこの映画(シン・シティ)の為に作った物だ」と公式に発表しているが、ネット上にはmp3ファイルが流れていたりする。真相は定かではないが、どこかの国のサウンドトラックにボーナス・トラックとして収録されているとの事である。
[編集] 外部リンク
公式サイト
データベース
エル・マリアッチ | デスペラード | フォー・ルームス | フロム・ダスク・ティル・ドーン | パラサイト | スパイキッズ | スパイキッズ2 失われた夢の島 | スパイキッズ3-D:ゲームオーバー | レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード | シン・シティ | シャークボーイ&マグマガール 3-D | Grindhouse (邦題未定) | シン・シティ 2