シリア正教会
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シリア正教会(―せいきょうかい)は、キリスト教の一教派。単性論教会のひとつとみなされる。シリア正教会自体は単性論の名称をエウティケスの説に帰し、単性論教会と呼ばれることを拒否している。
カルケドン公会議で単性論が異端とされた後、かつての五大総主教座のひとつであるアンティオキア総主教座において、単性論を主張する一派が、東ローマ帝国の国教である主流派教会(メルキト派・カルケドン派)と分離して起こした教会である。
ニカイア信条、ニカイア・コンスタンティノポリス信条を告白する。
名目上の総主教座はアンティオキアにあるが、現在の所在地はダマスカスである。教義を同じくするコプト正教会・アルメニア正教会などとは完全共同陪餐。現在は、東方正教会のアンティオキア総主教庁やローマ・カトリックともエキュメニズムに基づく対話を進めている。
[編集] 呼称
シリア正教会はヤコブ派教会と呼ばれることがある。この名称は6世紀のシリア正教会の神学者ヤコボス・バラダイオスに由来し、第2ニカイア公会議以降、東方正教会を国教とする東ローマ帝国内で用いられるようになった。
ヤコブ派という呼称は、ヤコボス・バラダイオスがはじめた説であり、正統教会からみた異端説という意味合いをもつ。一方、シリア正教会は、ヤコボス・バラダイオスの果たした役割を高く評価する一方、彼を創始者とする見方を拒否し初代教会からの連続性を主張するため、この名称を不当であるとしている。
[編集] 外部リンク
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