クラッシュギャルズ
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クラッシュギャルズは、かつて存在した日本の女子プロレスラーのタッグチームのこと。その活動時期は大きく分けて2つ存在する。全日本女子プロレスを中心に活躍した初期と、クラッシュ2000としてGAEA JAPANを中心に活躍した後期である。
前期、後期ともに長与千種とライオネス飛鳥によるタッグチームである。初期活動期は、アイドルレスラーとして『炎の聖書』などのレコードをリリースするなど当時の女子プロレスにおいて絶大な人気を誇った。ダンプ松本、クレーン・ユウ(ユウ引退後はブル中野)らの「極悪同盟」と激しい抗争を繰り広げた。
タッグ結成のきっかけは、長与が先輩レスラーとの軋轢や、自身のファイトスタイルが受け入れられない事に失望し、引退するつもりでいた矢先、どうせ辞めるのならやりたい事をやって辞めようと考え、当時同じように悩んでいたライオネス飛鳥と意気投合し、1984年8月に飛鳥とクラッシュギャルズを結成した事による。それまでの女子プロレスに対して、男子プロレスのエッセンスを取り入れたファイトスタイルで、女子プロレスの新たな世界を作り出し、ベビーフェイスのタッグチームとして、ヒールの極悪同盟との抗争で女性ファンの人気を博し、ビューティ・ペア以来の大ブームを作り出すが、1989年に長与が引退し、1990年に飛鳥も引退した事により、クラッシュギャルズは解散となる(これが初期のクラッシュギャルズとしての活動である)。
その後、長与が復帰していた事で、同じく飛鳥も復帰。それぞれが違う団体で活動もしており、飛鳥もヒールに転向していた為、再結成の機会が中々訪れなかったが、10年後の1999年に飛鳥がGAEA JAPANのマットに登場したが、完全にヒール化していた飛鳥はGAEA JAPANの運営権その他を含む会社の全権利を賭ける事を要求し、1999年4月4日、横浜文化体育館にて長与vs飛鳥10年ぶりの一騎打ちとなる。飛鳥の勝利によって団体の全権利を獲得する。 その後、約一年半ぶりの1999年9月15日、横浜文化体育館にて米国で肉体改造をした長与は飛鳥に勝利し、全権奪回に成功する。試合後、長与はクラッシュ再結成を望んだが、これを飛鳥は拒否。 様々な抗争を繰り広げつつも、長与と飛鳥が握手するシーンも。だが再結成には至らなかった。
そして、2000年5月14日、有明コロシアム旗揚げ5周年大会にて、遂にクラッシュ2000として復活(これが後期クラッシュギャルズとしての活動である)。だが、再び飛鳥が2005年4月3日、横浜文化体育館にてクラッシュ2000ファイナルマッチ&ライオネス飛鳥引退試合により、クラッシュ2000を永久封印する。その一週間後、2005年4月10日、後楽園ホールで長与が引退と同時にGAEA JAPANを解散する事となる。
[編集] 合体技
- Wサソリ固め
- 初期の頃からの連携で、長与と飛鳥の2人が同時にサソリ固めを極める。
- W正拳突き
- 初期の頃からの連携で、ロープに振った相手を長与と飛鳥が同時に相手の腹部めがけて正拳突きを食らわせる。
- サンドイッチ・ラリアット
- ロープに振った相手を長与と飛鳥が相手の前方・後方から挟み込むようにして同時にラリアットを食らわせる連携技。
- Wハワイアンスマッシャー
- クラッシュ2000の初戦で初公開された連携で、デスバレーボムのように相手を肩に担いで相手の首を固定し、そこを中心に相手を横向きに90度旋回させスタナーを食らわせるハワイアンスマッシャーという技を、2人が同時に繰り出す。
- オーバー・ザ・クラッシュ
- クラッシュ2000の初戦のフィニッシュを飾った技で、飛鳥がパワーボムの体勢に相手を抱え、投げ捨てると同時にコーナーポストに上った長与が飛びつき式ネックブリーカーを食らわせながら相手をマットに叩きつける技。