キャディラック・エスカレード
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キャディラック・エスカレード(Cadillac Escalade)は、アメリカの自動車メーカー・ゼネラルモータース(GM)が製造し、キャディラックブランドで販売される高級車。ラダーフレーム方式を採用している。SUVのベースグレードのほかロングボディの「ESV」及びピックアップモデルの「EXT」がラインナップされている。
ゼネラルモータースの自動車は日本の現地法人であるGMアジア・パシフィックジャパンが輸入を行っているが、このエスカレードはハマーやスタークラフト同様、三井物産オートモーティブにより輸入・販売が行われている(日本への導入はベースグレードのみ)。
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[編集] 歴史
[編集] 初代(1999-2000年)
初代エスカレード(GMT400)は「GMC・ユーコン・デナリ」(「シボレー・タホ」の姉妹車)をベースに高級SUVに仕立てたモデルである。1999年に発売された。エンジンは5.7リッターV8、トランスミッションは4ATでフルタイム4WD方式を採用している。1998年にフォードが発売したリンカーン・ナビゲーターが成功したことを受け、GMが高級SUV市場に意義を見出し、その対抗車種として企画された経緯がある。
既存車種であるユーコンをベースにしたため企画からわずか10ヶ月で販売にこぎつけた。しかし発売されたモデルは高級感を謳ってはいたが、あまりにもベース車両の面影を引きずっており、「フェイスが違うだけで値段の跳ね上がったユーコン(あるいはタホ)」とまで揶揄された。そのために販売が振るわず、発売からわずか1年余りで販売を終了してしまった。
[編集] 2代目(2002-2006年)
2代目エスカレード(GMT800)は2002年に販売が開始された。エンジンは5.3リッターV8及び6リッターV8、用意されるトランスミッションは4ATでフルタイム4WD方式を採用する。
前モデルの反省から各所の大幅な見直しが行われた。本モデルも引き続いてユーコン・デナリがベースになっているが、エンジンは専用設計、内装には総レザーを採用しており、さらには高級ブランドの「ブルガリ」とタイアップした車内時計を装着したことにより、ベース車両の面影を払拭して「キャディラック」の名に相応しい高級感を得た。
販売面でも大きく成功し、高級SUVの代表格としてその名を知らしめることとなった。 またこのモデルから「ESV」及び「EXT」がラインナップに追加されている。 2006年まで製造された後に3代目へとフルモデルチェンジすることとなる。
[編集] 3代目(2007年-)
3代目エスカレード(GMT900)は2007年モデルとして北米では2006年から販売が開始されている。エンジンは6.2リッターV8、用意されるトランスミッションは6ATでフルタイム4WD方式を採用する。また現地でのカスタムシーン(所謂DUB)を意識しているためか、純正オプションで22インチの大径アルミホイールが選択できる。