ガングレイヴ
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ガングレイヴ | |
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テレビアニメ | |
監督 | 都留稔幸 |
アニメーション制作 | マッドハウス |
製作 | PROJECT GUNGRAVE |
放送局 | テレビ東京他 |
放送期間 | 2003年10月 - 2004年3月 |
話数 | 全26話 |
『ガングレイヴ』は、2002年7月18日にレッド・エンタテインメントからプレイステーション2用ソフトとして販売されたガンアクションゲームである。
2004年3月4日には続編の『ガングレイヴO.D.』が販売された。また、2006年9月21日にアイディアファクトリーから発売されたカオスウォーズにも参戦することとなった。
また、同名のアニメも2003年10月から2004年3月まで放送され、主人公がなぜグレイヴになったのか、戦うことになったのかが語られていた。
目次 |
[編集] 登場人物
[編集] 主人公
- ビヨンド・ザ・グレイヴ(声優:関智一)
- 本名ブランドン・ヒート、ガングレイヴシリーズの主人公。スラム街で貧しいながらも自由に暮らしていたが、狂犬ラッドに仲間を殺され、巨大組織ミレニオンの権力を目の当たりにしてから彼らの人生は一変する。親友ハリーに引っ張られる形でミレニオンに加入、ライトニングとの抗争などで凄腕のスイーパーとしてその名を知られるようになるが、段々と暴走しつつあったハリーとの溝は深まる一方になりついには彼の手により殺される。しかしネクロライズ―死者再生技術により復活を果たし、ビッグダディの忘れ形見である浅葱ミカを守るために戦う。愛銃は大型二丁拳銃ケルベロス“ライトヘッド”と“レフトヘッド”。「死神」とも呼ばれるが仲間(ファミリー)を思う気持ちは誰よりも強く、アニメ版ではそれがさらに強く描かれている。
- ゲーム第一作では主人公であるにもかかわらず一人だけ声優がおらず、続編「O.D」においても最後のセリフ以外まったくしゃべっていない。
- ビッグダディと浅葱マリアの娘。14歳。マリアと執事のトキオカと共に平穏に暮らしていたが、ミレニオンが居場所を突き止め襲ってくる。マリアとトキオカが命がけで託したケルベロスのケースをグレイヴに渡すため、ミレニオンの追撃を振り切り、ドクターTのアジトまでたどり着く。最初は何も知らない無力な子供だったが、やがてビッグダディの後継者として成長していく。その心の芯は強く、決して折れることは無い。「O.D」では17歳に成長、グレイヴのサポート役を務める。
[編集] ガングレイヴの登場人物(アニメ含む)
- ドクターT(声優:清川元夢)
- ネクロライズ研究の第一人者。かつては拉致されミレニオンの対抗組織・ライトニングの元で研究をしていた。ミレニオンとの抗争により組織は壊滅するが、次にその技術に魅了されたハリーの後押しを受けネクロライズ技術を完成させる。ブランドン殺害後は自分が殺されることを予期していたブランドン自身の依頼を守り、彼にネクロライズを施しスラム街に潜伏していた。ちなみに双子の兄はビッグダディの執事をしている。
- ブランドンのチンピラ仲間で無二の親友。貧しいながらも自由に暮らしていたが、狂犬ラッドに仲間を殺され、巨大組織ミレニオンの権力を目の当たりにしてから彼らの人生は一変する。ブランドンとともに自由を求めミレニオンに加入するが、ライトニングとの抗争で知った技術――ネクロライズに魅了され、徐々に力への渇望に溺れつつある彼とビッグダディの理想を守るブランドンの間には埋めようのない軋轢が生まれるようになっていた。ついに彼はブランドンを射殺、ビッグダディをも葬り去りミレニオンを完全に掌握する。しかし、復活したブランドン・ヒート――ビヨンド・ザ・グレイヴと浅葱ミカの存在により彼の牙城は崩壊していくのだった…。
- ボブ・パウンドマックス(声優:茶風林)
- ミレニオン四天王の一人。バラッド・バード・リーとは親友。組織に入ったばかりのハリーと知り合い、仲間となる。とぼけた口調で常に食物(主にフライドチキン)をほおばっているが、独自の情報網を持ちいかなる事柄でも調べ上げる。大食と肥満により死の危機に瀕し、スペリオール技術による改造を受け禍々しい力を手に入れる。グレイブの前に立ちはだかるが…。
- ミレニオン四天王の一人。組織に入ったばかりのハリーと知り合い、仲間となる。暗殺術の使い手で冷酷無比な性格。実は別勢力のスパイだったが、ハリーのカリスマ性に魅せられ忠実な部下となる。ボブの命を救うため自らスペリオール技術に手を染める。アニメ劇中で発した「よくもです!」は“迷”セリフ。ゲーム版のオーバーキルフォームとアニメ版のスペリオールが著しく違った人物。
- ベア・ウォーケン(声優:大友龍三郎)
- ミレニオン四天王の一人。ビッグダディの忠臣で、ブランドンにとっては師匠とでも言うべき男。打算から娘のシェリーに近づいてきたハリーを警戒するものの、彼に「何か」を感じ取り支援者となる。ビッグダディの死後も、ミレニオンを守るという意思からハリーの側近として組織に残った。スペリオール化により無数の腕を操る。日本びいきで和風の部屋に住み、寿司が好物。
- 九頭文治(声優:立木文彦)
- ミレニオン四天王の一人。もとは「マッドネス文治」と呼ばれた一介の殺し屋だったがブランドンの心意気にほれ込み舎弟になる。二丁拳銃の使い手。彼の死後はハリーの右腕として頭角を現す。無表情・無口・無愛想。四天王となった後はまさに非情の殺戮者であるが、それでもなお心中ではブランドンに対する友情とわだかまりが渦巻いている。スペリオール化でグレイヴと同等の再生能力を得る。視聴者の一部で「酒が飲めない」という噂が立った。「O.D.」で再登場を果たす。
- ビッグダディ(声優:家弓家正)
- ミレニオンの創始者で初代ボス。素性は不明だが日系らしい。それと知らずブランドンと知り合い、彼がミレニオンへと入った後も影ながら見守り息子のように思っていた。裏の世界にミレニオンを率いて君臨しながらも実は世の中の安寧と調和を求めていた人物で、ハリーの暗躍により変貌しつつあるミレニオンに危惧を抱いていた。孤立しつつある彼にとって、浅葱マリアはいつしか愛情を感じる存在となっていく。ブランドンの死に対し彼なりのケジメをつけるためハリーのもとへ乗り込みブランドンの真意を伝えるが、激昂したハリーによって絶命する。しかし、彼の思いはグレイブと娘のミカへと引き継がれていく…。
- 浅葱マリア(声優:井上喜久子)
- ブランドンの恋人だった女性。養父が凶弾に倒れ、その親友であった浅葱―ビッグダディに引き取られる。ブランドンとは互いに恋心を抱いていたが、住む世界の違いや彼の手を汚してしまったが故の想い、組織を背負って立つ者の哀しみに触れ、やがてはビッグダディを愛するようになる。ハリーがミレニオンのボスになってからは、郊外で執事トキオカや一人娘・浅葱ミカと共に穏やかに暮らしていたが…。
- シェリー・ウォーケン/シェリー・マクドゥエル(声優:根谷美智子)
- ベア・ウォーケンが妻亡き後男手一つで育ててきた娘。ミレニオンのパーティでハリーと知り合い、恋に落ちる(ベアがハリーを認めるようになった理由はこのことも関係していると思われる)。計算から彼女に近づいたハリーであったがその愛情は本物であったようだ。ハリーが没落した後も彼を支え続けたものの追っ手の凶弾に倒れてしまったが…。
- ブランドンとハリーがスラム街で共に過ごした仲間。ネイサンは軽い性格、ケニーはおっちょこちょいのお調子者、ジョリスは優しい性格で住処のしがない店を開いていた。ジョリスを除いた四人はチンピラ同然の稼ぎで生きて、それでも自由に生きていた。だが、狂犬ラッドによって…。
- ミレニオンの組員でブランドン、ハリーより古株。ビッグダディの思想に賛同していたため、ハリー君臨後はミレニオンを抜けた。グレイヴの頼みで一時的にミカを預かったが…。
- ミレニオンの組員でブランドン、ハリーより古株。ハリーの失脚を狙う。
[編集] ガングレイヴO.D.の登場人物
- 屍十二:(声優:平田広明)
- 「O.D」にて登場する盲目のガンブレード使い。ツギハギのコートを着ており、嗅覚にてシードの位置を感知するが態度や言葉使いはかなり悪い。朽葉流忍術の使い手でもあり、九頭文治の弟でもある。昔ガリーノによって生体実験を受けたことがあり、そのときに開発途中のシードを打ち込まれた挙句捨てられた。それ以来常に死と隣り合わせに生きている。ガリーノを殺すことを目的としており、その道中でグレイヴらと出会う。
- ロケットビリー・レッドキャデラック:(声優:大塚芳忠)
- エレキギターに憑依した赤いライダースーツの男の霊。通称RB。何故死に、ギターに憑依しているのか、その経緯は明かされていない。性格は陽気で女性に優しい。別に軽薄という訳ではなく、最高の女性は祖母だと思っている。攻撃方法はエレキギターから発する電撃。ゴミ捨て場に放置されていたRBのギターを屍が拾い、行動を共にしている。
- スパイク・ヒュービー(声優:高山みなみ)
- シードの気配を察知する道具や、グレイヴの新しい棺桶を製作するなど技術面をサポートする少年。シードのアンプルを持ちミカの前に現れ、保護される。少々生意気な性格であるため、彼の臭いを嫌う屍とは衝突が耐えない。
- ゼル・コンドルブレイブ(声優:銀河万丈)
- ドン・コルシオネに雇われている対死人戦闘におけるスペシャリスト。彼が率いる傭兵部隊は対死人戦で勝利した経験があり、これまでで4体の死人を破壊している。
- ファンゴラム(声優:永野広一)
- 黒いコートに青い体をした、ネクロライズのプロトタイプ。ケルベロス・シリーズ最大最強を誇る「センターヘッド」を軽々と扱う。グレイヴには仲間を破壊された恨みがある。
- ドン・コルシオネ(声優:大場真人)
- コルシオネ・ファミリーのボス。ガリーノを養子にし、シードの力を使い組織を急発展させた。マフィアとは思えない戦力を有している。グレイヴ達の標的だったが…。
- ガリーノ・クレアーレ・コルシオネ(声優:池田秀一)
- ドン・コルシオネの養子であり、右腕の天才科学者。冷徹で、ある者と取引をし強大な力と野心を秘めている。
劇中で登場する語句
- ネクロライズ計画
- 死者を復活させ、不死身の兵士とする技術。アニメ版では四種類存在し、ライトニングが使用した第一期シリーズは僅か一週間しか活動できなかったが、第二期シリーズは血液を定期的に交換することで半永久的に活動できる。グレイヴは第二期シリーズのネクロライズ。死人ではなく、生者に施してできるのがオーグマン(ゲームとは設定が少し違うらしい)。オーグマンのプロセスで、素体のスペックが高いとスペリオールになる。ボブ、リー、ベア、文治はスペリオールで、ネクロライズそれぞれのタイプには、特殊な対専用弾が存在する。
- ケルベロス
- グレイヴとファンゴラムが持つ大型銃の総称。正式名称「ケルベロス・シリーズ」。重量が通常ではあり得ない程らしい。アニメ版ではプロトタイプのライトヘッドとレフトヘッドが存在
- ライトヘッド
- グレイヴが持つ大型二丁拳銃の片割れ。全長約60センチ。十字架の色は真紅で右手の銃。
- レフトヘッド
- グレイヴが持つ大型二丁拳銃の片割れ。全長約60センチ。十字架の色は純白で左手の銃。
- 棺桶
- グレイヴがに鎖で両腕につり下げて扱う、武装が大量に搭載された棺桶。黒を基調をした本体に独特の十字架と化物の頭部が表に装飾されている。武装は重機関砲、ロケットランチャー、四発のミサイル。「O.D.」では新しく改良されており、デザインも髑髏がついた白と赤を中心とした物に変わっている。武装はバスターランチャー、ロケット砲、八発のマイクロミサイル、それぞれライトヘッドとレフトヘッドを起動キーとした巨大なケルベロスを搭載。どちらの棺桶も内部にライトヘッドとレフトヘッドを格納可能。アニメ版の棺桶は前者の仕様。
- センターヘッド
- ファンゴラムが持つ巨大な銃。2m近くあり、弾丸の口径は30mmを超える。
- オーグマン
- 「シード」という強化薬物を使用した者を指す。通常の人間よりも再生力・身体能力が格段に強化され、体を様々な武器に変化させられる。アニメ版ではネクロライズ計画の延長にある。
- シード
- 「異世界からの訪問者」達がガリーノに与えた知識。正確には生命体であると考えられ、この生物、もしくは液体を人体に投与することで効果を得る。
[編集] TVアニメ
2003年10月6日から2004年3月29日までテレビ東京系列で放送された。全26話。
[編集] スタッフ
- 企画:佐々木史朗。名越康晃、小林洋輔、丸山正雄
- 原作:内藤泰弘、レッド・エンタテインメント
- プロデューサー:北山茂、久保亨、後藤秀樹、諸澤昌男
- 脚本:黒田洋介
- キャラクター原案:内藤泰弘
- キャラクターデザイン:筏雅律
- 総作画監督:筏雅律、CINDY H・YAMAUCHI
- メカニックデザイン原案:藤島康介
- メカニック・小物デザイン:木村雅広
- 美術設定:池田祐二
- 美術監督:上野秀行、清水友幸
- 色彩設計:こしかわよしみ
- 撮影監督:白井久男
- 編集:瀬山武司、木村佳史子
- 音響監督:本田保則
- 音響効果:長谷川卓也(サウンドボックス)
- 音楽:今堀恒雄
- 音楽ディレクター:井上裕香子
- 音楽制作:ビクターエンタテインメント
- アニメーション制作:マッドハウス
- 製作:PROJECT GUNGRAVE
- 助監督:増原光幸
- 監督:都留稔幸
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ:『ファミリィ』
- 作・編曲:今堀恒雄
- エンディングテーマ:『茜色が燃えるとき』
- 作詞:小山周
- 作曲:松木泰二郎
- 編曲:Scoobie Do
- 演奏:Scooble Do
[編集] 放送リスト
放送開始日 | 話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
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2003年10月6日 | 1 | 黄昏の破壊者 | 黒田洋介 | 都留稔幸 佐藤雄三 |
荒木哲郎 | CINDY H・YAMAUCHI、菅野利之 菊池聡延、春日井浩之、北尾勝 |
2003年10月13日 | 2 | YOUNG DOGS | 黒田洋介 | 都留稔幸 増原光幸 |
増原光幸 | 高岡淳一、山田勝哉 |
2003年10月20日 | 3 | RAIN | 黒田洋介 | 松尾衡 | 松尾衡 | 北野幸広 |
2003年10月27日 | 4 | GO | 黒田洋介 | 宮下新平 | 吉本毅 | 青木真理子 |
2003年11月3日 | 5 | MILLENNION | 黒田洋介 | 金紀社 | 太田雅彦 | 金紀社、小林理 |
2003年11月10日 | 6 | BIG DADDY | 黒田洋介 | 原博 | 木村寛 | 飯飼一幸 |
2003年11月17日 | 7 | 5 YEARS LATER | 黒田洋介 | そーとめこー いちろう |
増原光幸 | 菅野利之、菊池聡延 |
2003年11月24日 | 8 | FAMILY | 黒田洋介 | 太田雅彦 | 荒木哲郎 | 高岡淳一、ふくだのりゆき |
2003年12月1日 | 9 | DISPUTE | 黒田洋介 | 松尾衡 | 宮田亮 | 北野幸広 |
2003年12月8日 | 10 | CONFLICT | 黒田洋介 | 佐藤真二 | 吉本毅 | 金紀社、小林理 |
2003年12月15日 | 11 | HEAT | 黒田洋介 | 西村聡 | 土屋浩幸 | 青木真理子 |
2003年12月22日 | 12 | KIND | 黒田洋介 | 原博 | 木村寛 | 飯飼一幸 |
2003年12月27日 | 13 | BETRAYAL | 黒田洋介 | 荒木哲郎 | 荒木哲郎 | 日向正樹 |
2004年1月5日 | 14 | DIE | 黒田洋介 | 都留稔幸 | 都留稔幸 | 菅野利之、菊池聡延 |
2004年1月12日 | 15 | HURRY | 黒田洋介 | 松尾衡 | 松尾衡 | 北野幸広 |
2004年1月19日 | 16 | LETTER | 黒田洋介 | 太田雅彦 | 土屋浩幸 | 青木真理子 |
2004年1月26日 | 17 | MIKA | 黒田洋介 | 原博 | 木村寛 | 飯飼一幸、山本正文 |
2004年2月2日 | 18 | GRAVE | 黒田洋介 | 増原光幸 都留稔幸 佐藤雄三 |
増原光幸 荒木哲郎 |
菊池聡延、CINDY H・YAMAUCHI 菅野利之、春日井浩之、北尾勝 |
2004年2月9日 | 19 | SUPERIOR | 黒田洋介 | 筱雅律 | 吉本毅 | ふくだのりゆき、菅野利之、筱雅律 |
2004年2月16日 | 20 | BROTHER | 黒田洋介 | 高岡淳一 | 太田雅彦 | 日向正樹 |
2004年2月23日 | 21 | DUTY | 黒田洋介 | 松尾衡 | 松尾衡 | 北野幸広 |
2004年3月1日 | 22 | REMORSE | 黒田洋介 | 太田雅彦 | 土屋浩幸 | 青木真理子 |
2004年3月8日 | 23 | DAUGHTER | 黒田洋介 | 原博 | 木村寛 | 飯飼一幸 |
2004年3月15日 | 24 | LASTBULLET | 黒田洋介 | 高岡淳一 | 吉本毅 | ふくだのりゆき、高岡淳一 |
2004年3月22日 | 25 | THEN | 黒田洋介 | 荒木哲郎 | 荒木哲郎 | 日向正樹 |
2004年3月29日 | 26 | 破壊者たちの黄昏 | 黒田洋介 | 都留稔幸 | 増原光幸 | 筱雅律 |
[編集] 外部リンク
テレビ東京 月曜25:30枠 | ||
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LAST EXILE | MADLAX |