カール・ウィットフォーゲル
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カール・アウグスト・ウィットフォーゲル(Karl August Wittfogel、1896年-1988年)は、ドイツで生まれアメリカに帰化した社会学者、歴史学者。フランクフルト学派の一員であったほか、東洋史、とりわけ中国研究において活躍し、「征服王朝」の概念を提示したことでも知られる。ヴィットフォーゲルとも表記される。
[編集] 生涯と研究
1896年、現在のニーダーザクセン州に位置するヴォルタードルフで生まれた。早くから社会主義運動に加わり、独立社会民主党員をへて共産党員となった。1933年にナチスが政権を掌握すると一時投獄されるが、その後アメリカに亡命してアメリカ国籍を獲得した。この頃中国にも訪れている。第二次世界大戦後は反共に転向し、ワシントン大学などで中国史を教えた。1988年、アメリカ合衆国のニューヨークで死去。
青年期より中国に関心を抱き、中国の社会経済について研究を進め、中央集権的な国家が形成される起源を大規模な灌漑と水利事業に求めた。また、従来までの周辺民族が中国に同化されるという理解を改め、遼・金・元・清を「征服王朝」という概念を通じて説明した。
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