カードC
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NTTカードCとは、NTTコミュニケーションズが行っているクレジット通話サービスで使用されるカードである。毎月100円の基本料金を払い、カードの発行を受けて使用する。オートダイヤル、通話先限定機能などが付加されたNTTカードCプラスもある。
[編集] 概要
公衆電話を利用するには、10円硬貨(1963年(昭和28年)から)、100円硬貨(1973年(昭和48年)から)などの小銭が必要であった。これらは通話できる時間が限られていて通話を継続するには適宜硬貨を継ぎ足さなければならず、また"あと○○秒"などのカウント表示がなかったため不意に通話が切れてしまうという不便さがあった。そこで、1981年(昭和56年)に開始されたのが、クレジット通話サービスである。1983年(昭和58年)にはプリペイド式のテレホンカードが登場したがこれも無限に使えるわけではなく残度数を気にする必要があった。
使用方法は以下の通りである。
- カードC(形状はテレホンカードに準ずる)をテレホンカードと同じように挿入口に入れる。
- 暗証番号をプッシュし、さらに相手先の電話番号を押す。
- 以下はテレホンカードで電話を掛けたときと同じ。
カードCのメリットは通話料金を後払いにできることである。テレホンカードは度数がなくなればそれ以降の通話ができないのに対し、カードCは10万円/月の範囲内で何時間でも長電話ができる。
使用料金は毎月の通話料金に加算される。サービス開始後、長らく課金システムの制約から加入電話通話料金が適用されていたが、システムの対応ができた1996年(平成8年)以降、公衆電話通話料金が適用されている。
[編集] 経緯
- 1981年(昭和56年)7月10日 クレジット通話サービス開始(東京、大阪、福岡)
- 1983年(昭和58年)3月31日 全国展開
- 1996年(平成8年)8月15日 公衆電話通話料金の適用を申請
- 1996年(平成8年)11月1日 付加機能使用料金を値下げ
- 1997年(平成9年)11月17日 電報(115番)の利用開始
- 1998年(平成10年)7月27日 利用限度額の設定
- 2003年(平成15年)3月31日 手動方式による接続サービスを終了