カンパイ (競馬)
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カンパイは、競馬の競走において、公正なスタート(発馬)ができなかった場合に発生するスタートのやり直しのことである。
元々、イギリスにおいて競馬競走が始まった時にスタートのやり直しをした際、競馬審判員が出走馬に対し「カムバック」(戻ってください)と伝えるはずが、「乾杯」と聞こえたことからそう付けられたといわれている。
一般にカンパイが発生する事例としては、発馬機の故障、あるいは発馬合図前にスタートするフライング行為があった場合に生じることがある。一部の地方競馬では、大きく出遅れた競走馬がいた場合に再スタートをさせることがまれにあったが、現在はそれは認められていない。また、過去には出走全馬がゲートに入る前にスターターが誤ってゲート開扉した為に馬がゲートから飛び出してしまい、この為にカンパイとなった例もある。
大レースでの事例としては、1978年の天皇賞(秋)で出走のやり直しが発生している(同レースでパワーシンボリ号のゲートが開かなかったため)。直後に行われたやり直しのレースではテンメイ号が優勝している。