オフトーク通信
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オフトーク通信(オフトークつうしん)は、アナログ固定電話・ISDN等の電話回線の通話に使用していない時間を利用した、地域情報の放送サービスである。
有線放送電話の放送機能を代替するものとして、1988年にNTT(後のNTT東日本・NTT西日本)によって開始された。1998年よりオフトーク通信対応のターミナルアダプタを使用することでISDNでも使用可能となった。
初期に設置されたものは、老朽化・加入者の減少などでADSL・ケーブルテレビ・FTTH利用のIP放送(IP告知放送)などへの置き換えや廃止の動きもある。
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[編集] 概要
情報提供センターから専用線をNTTの加入者電話交換機接続し、そこに接続されている利用者の電話回線の音声帯域のみを使用する。
主な特徴
- 通話のために回線を優先利用するため、通話中は放送が途切れる。
- 停電時にも使用可能。
- ADSLと同時使用可能であるが、放送に雑音が入ることがある。
併用不可能な電話サービス
加入時には工事費・機器代金が必要である。また、毎月のNTTへの料金として、情報提供センター・交換機間の専用線の利用料・専用線と交換機の接続料 : 税込み63円/1加入者・交換機から加入者への接続料 : 税込み525円/1加入者が必要である。地方公共団体などが一部を補助金で負担している場合もある。
[編集] 主な機能と利用法
- 災害時のなどの緊急情報送出。
- 地方公共団体などからの一斉多数同報通信。
- BGM・リクエスト番組・ラジオ番組の再送信などの最大4チャネルの情報提供。
- グループページング : 加入者をグループ分けして個別の情報提供を行う。
- 遠隔情報発信機能 : 情報提供センターへ電話回線などで接続し遠隔地から情報提供を行う。
- 屋外スピーカーを接続している地域もある。
- データ通信・インターネット接続機能の追加も可能。
[編集] 機器・回線の接続
利用者側(第1種契約者)
回線-|宅内接続装置|-|電話機| └|スピーカーなど|
ADSLと併用の場合
回線-|スプリッタ|-|ADSLモデム|-|コンピュータなど| └|宅内接続装置|-|電話機| └|スピーカーなど|
ISDNの場合
回線-|専用ターミナルアダプタ|-|電話機など| └|宅内接続装置|-|スピーカーなど|
センター側(第2種契約者)
|センター装置|-専用線-|分岐装置|-|加入者電話交換機|