オサガメ
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オサガメ Dermochelys coriacea |
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分類 | ||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||
Dermochelys coriacea | ||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||
Leatherback Sea Turtle |
オサガメ(長亀、Dermochelys coriacea、Leatherback Sea Turtle)は、カメ目潜頸亜目ウミガメ上科オサガメ科オサガメ属に属するカメである。ウミガメ科に属するカメと共に一般にウミガメと呼ばれている。オサガメ科に属するのはオサガメ1属1種のみである。
目次 |
[編集] 分類
オサガメ科 Dermochelyidae
- オサガメ属 Dermochelys
- オサガメ Dermochelys coriacea (Leatherback Sea Turtle)
[編集] 概要
オサガメは現存するカメ目の中で最大の種類である。成長すると甲長2m、体重600kgに達する。916kgの雄の個体も知られている。世界中の熱帯から亜寒帯の海域に棲息する。
オサガメには他のカメとは異なる多くの外見的、生理的な特徴がある。背甲は黒く滑らかで、頭から尾の方向のうね状の隆起がある。背甲は骨ではなく、柔らかい弾力性のある皮膚でできている。英名Leatherback Sea Turtleは「革のような背中のウミガメ」という意味である。背甲と腹甲の繋ぎ目は他のカメのような鋭角ではなく、緩やかに湾曲しており、半円筒形に近い。さらに彼らは筋肉を動かすことにより体温を周囲の海水より高めに保つことができ、ある程度内温性を獲得しているといえる。この生理的特徴のおかげで亜寒帯の海にも生息域を広げている。
オサガメの前ひれは、他のカメに比べると、体長比でも絶対値でも非常に長く、左右に広げたときの差渡しは成体では2.7mに達する。
口は餌のクラゲに噛み付きやすいように曲がっており、喉には飲み込みやすいように逆向きの掛(かかり)がある。
主食はクラゲである。カリブ海からウェールズのカーディガン湾 (Cardigan) にかけての海域を回遊してクラゲを食べる。透明なプラスチックのゴミなどをクラゲと間違えて食べてしまうことがある。死亡したオサガメの腹部からは、ビニール袋、硬いプラスチックの破片、釣り糸などが見つかっている。
[編集] Status
CRITICALLY ENDANGERED (IUCN Red List)
[編集] 外部リンク・参考文献
WWFジャパン オサガメ科 「オサガメ」