ウォンサワーン
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ウォンサワーン(Crown Prince Vong Savang, 1931年9月27日 - 1980年?)は、ラオス王国最後の王位継承者。
サワーンワッタナー国王とカムプイ王妃の長男としてルアンパバーンの王宮で生まれ、1962年10月20日の皇太子就任とともにMahneelai姫と結婚、4男3女を儲けた。ウォンサワーン皇太子は、1975年の王国消滅もサワーンワッタナー前国王と共にルアンパバーンの王宮に留まっていたが、1977年にサワーンワッタナー前国王、カムプイ前王妃と共に身柄を拘束され、ラオス北部ビエンサイの再教育キャンプに収容された。これは反体制勢力が、ワッタナー前国王を擁立して政権転覆を図っているとの情報があったためと言われている。皇太子は1980年か1981年頃に死去したと言われているが、死因は極度の栄養失調なのか、他殺なのかについては不詳である。政治的状況から、ラオス国内でこのことを話題にするのはタブー視されているという。
なお、ウォンサワーン皇太子の長男であるスリウォンサワーン皇太子は、1981年以降はフランスで亡命生活を送っており、ラオス「自由化」のためにラオス王国亡命政府と連絡を取るなど政治的活動を展開している。