ウェスト・テキサス・インターミディエイト
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ウェスト・テキサス・インターミディエイト(英語:West Texas Intermediate)、略してWTIは、アメリカ合衆国南部のテキサス州を中心に産出される原油。アメリカ国内で産出される原油の6%・世界で産出される原油の1~2%ほどを占める。硫黄分が少ないため、ガソリンや石油製品の製造に適した軽質油である。
また、1983年5月に上場されたWTI先物はニューヨーク商業取引所(NYMEX)の主要な取引品で、その価格は世界の原油価格の中で最も有力な指標である。実際のWTIの一日あたり産出量は100万バレルに満たないのに対し、WTI先物の一日あたり取引量は100倍の1億バレルを超え、価格の大きな変動(中でも値上がり)は世界経済に直接大きな影響を及ぼす。このように、取引量に比べ産出量はごくわずかのため、実際には、他の原油をWTIと同質となるようにブレンドしたもので受け渡しが行われる。
ちなみに、日本の主な輸入原油(中東産)はアラブ首長国連邦 ドバイ産の原油(こちらは重質油)価格に左右されるが、このドバイ産原油価格自体もWTI価格に大きく左右される。
[編集] WTI価格の推移
1996年 | 1月1日 | 19~20 |
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1997年 | 1月1日 | 25~26 |
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1998年 | 1月1日 | 17~18 |
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1998年 | 12月21日 | 10.35 |
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1990年代の最安値 | |
1999年 | 1月1日 | 12 |
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2000年 | 1月1日 | 27~28 |
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2001年 | 1月1日 | 28~29 |
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2001年 | 11月 | 17 |
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同時多発テロの影響で、9月初旬の27$前後から急落 | |
2002年 | 1月1日 | 20 |
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2003年 | 1月1日 | 32 |
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同月にイラク戦争前、ベネズエラストの影響で35ドル付近まで上昇 | |
2003年 | 4月 | 25.04 |
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2004年 | 1月1日 | 33~34 |
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2004年 | 10月 | 56 |
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2005年 | 1月1日 | 42~43 |
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2005年 | 6月27日 | 60.47 |
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2005年 | 8月28日 | 70.80 |
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(時間外取引)ハリケーン・カトリーナ来襲による石油精製中断に伴う供給不安 | |
2006年 | 1月1日 | 68~69 |
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2006年 | 7月14日 | 77.03 |
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現在の史上最高値 | |
2006年 | 10月30日 | 58.36 |
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大幅続落 |
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