ウィリアム・スターン
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ウィリアム・ルイス・スターン(William Lewis Stern 1871年4月29日 - 1938年3月27日)はドイツ出身のアメリカの心理学者で哲学者。個性や知能に関する研究の先駆者。IQという概念の創始者。
[編集] 生涯
改革派ユダヤ教哲学者ジギスムント・シュテルンの孫としてベルリンに生まれる。ドイツ語名Wilhelm Stern(ヴィルヘルム・シュテルン)。1893年にベルリン大学で哲学博士号を取得。1897年から1916年までブレスラウ大学で教鞭を執る。この間、1897年に発明した可変音響発生器(tone variator)は人類の音響知覚の研究に多大な貢献をした。1916年、ハンブルク大学の心理学教授に任命され、ここで1933年まで心理学研究所の主任を務めた。
ユダヤ人であるため、1933年にナチを逃れてオランダに移り、次いでアメリカに移住。アメリカではデューク大学の講師(のち教授)を務め、1938年に没するまでこの地位に在った。
心理学者Clara Joseephy(のちクララ・スターンの名で知られた)と結婚して三児を儲けた。末子ギュンター・アンデルスは随筆家で思想家として知られ、政治学者ハンナ・アーレントの最初の夫でもあった。