ウィリアム・ウォレス

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エジンバラ城にあるウィリアム・ウォレスの像

サー・ウィリアム・ウォリス（Sir William Wallace、1272年前後 - 1305年 8月23日)は、スコットランドの愛国者。グラスゴー西部のレンフルー（Renfrew）の生まれ。前半生は不明な点が多く、出生地、生誕年については諸説ある。平民の出身ともジェントリ階級の三男とも言われる。イングランド王エドワード1世（長脛王）によるスコットランド支配に抵抗した。 1297年イングランド兵を些細な争いで殺したことから追われる身となったがスコットランド人は彼をかばい、同年5月、彼は逆にイングランド人の長官（Sir William Heselrig）を殺した。妻（または婚約者）の死への復讐と言われる。

やがて、彼のもとに集まった民衆を指揮してゲリラ戦を行い、ラウドン・ヒル（Loudoun Hill）とエア（Ayr）で勝利を得、同年9月アンドリュー・マリー（Sir Andrew Moray）の指揮下スターリングブリッジ（Stirling Bridge）でサリー伯の率いるイングランド軍と戦い、これを破った。この戦いの後、のちのスコットランド王ロバート1世は彼をナイトに叙し、「スコットランド王国の守護者及び王国軍指揮官」の称号を与えたが、平民出身の彼はスコットランド貴族からは消極的な支持しか得られなかった。1298年フォルカーク（Falkirk）の戦いで敗れてからは、スコットランド側に講和の機運が高まり、さらに人気を失った。1305年にスコットランド貴族の裏切りによりグラスゴーの付近で生け捕りにされ、ロンドンに移送され、謀反人として残酷な方法（凌遅刑）で処刑された。

[編集] 映画化

彼の生涯は、『ブレイブハート』のタイトルでメル・ギブソンによって映画化された。映画は大幅に脚色されており、フランス王女との関係の示唆などは全くのフィクションである。また、イングランド支配に抵抗といっても、本質は貴族の勢力争いであり、実際イングランドもノルマンやフランス（アンジュー）の王を擁している。「愛国者」や「民族」「民族の英雄」などという概念は、民族国家意識が高まった15世紀以降の産物であることに留意すべきである。

[編集] 参考

Brown, Chris. William Wallace. The True Story of Braveheart. Stroud: Tempus Publishing Ltd, 2005. ISBN 0-7524-3432-2.
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Scott, Sir Walter. "Exploits and death of William Wallace, the 'Hero of Scotland'."
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