アルシン
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アルシン (arsine) はヒ素の水素化物。水素化ヒ素 (arsenic hydride) とも呼ばれる。化学式 AsH3 で表わされる化合物。分子量77.9、CAS登録番号は7784-42-1。
[編集] 性質
ニンニクに似た特徴的な臭気を持つ、無色の気体。熱、光、水分によって分解され、ヒ素と水素を生じる。燃焼すると水及び三酸化ヒ素を生じる。酸化剤と爆発的に反応する。
立体構造はアンモニアに近いが、水素の結合角はアンモニアのそれよりも小さい。極性溶媒に溶けやすく、有機溶媒に溶けにくいが、水素結合は作らない。
ヒ素化合物であるため毒性が高い。神経毒に分類され、許容量は 0.05 ppmで、20 ppm 程度の濃度のアルシンを吸引すると即死すると言われている。また引火・爆発しやすいので取り扱いには注意を要する。
半導体の砒化ガリウムの原料として重要である。半導体製造には有機金属気相成長法 (MOCVD) などを用いる。