アビ
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アビ | ||||||||||||||||||||||||
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アビ |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Gavia stellata Pontoppidan, 1763 |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
アビ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Red-throated Diver(英) Red-throated Loon(北米) |
アビ(阿比、学名:Gavia stellata)とはアビ目,アビ科に属する鳥の1種である。全長は約65cmである。大型の海鳥であるアビ目では最小の種である。 潜水に適した流線型の体つきをしており、水中では水かき状の足で泳ぎ魚を捕まえる。飛び立つのは不得手で、離水するため水面を必死に蹴って助走する姿が見られる。ユーラシア大陸および北アメリカ大陸の寒帯で繁殖し、日本の沿岸部で越冬する。
[編集] アビ漁
瀬戸内海に浮かぶ斎島(広島県豊田郡(現呉市)豊浜町)では、アビを目印にした漁が古くから行われていた。アビの群れが好物のイカナゴを取り囲むようにして攻撃すると、追い込まれたイカナゴの群れは海中に潜る。これを狙ってマダイやスズキがやってきたところを一本釣りするというものである。それゆえこの地域ではアビを大切に保護してきた。1964年には広島県の県鳥に指定されている。
しかし、広島のアビ漁は過去の話となった。限度を越えた大量の海砂採取で海底が荒れ、イカナゴが棲む生態系が破壊されたからである。今では瀬戸内海でアビ類をみることさえまれである。 なお、現在は条例で海砂採取の制限をかける自治体が増えてきたが、すでに遅し。
[編集] Sibley分類体系上の位置
アビ類は、DNA解析による分類によると、ペンギン類と同じグループに入る。
[編集] 画像
右が左下がアビ(夏羽)。