みたらし団子
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みたらし団子(みたらしだんご)とは、3~5個の団子を串に刺して、砂糖醤油の葛餡をかけた串団子のことである。醤油だれ団子または焼き団子、単にみたらしともいう。なお、丁寧語では「おみた」という。
みたらし団子は、京都府左京区下鴨の加茂みたらし茶屋発祥の団子で、このお店の近所に鎮座する下鴨神社境内にある、御手洗池(みたらしのいけ)の水泡を模して、この団子がつくられたといわれている。
発祥の加茂みたらし茶屋では5個の団子を串に刺して、あぶり焼きにして焼き目を付け、砂糖醤油の葛餡をかけて出している。またもう一つ、この団子には特徴がある、一番上の団子が少し大きく、連続している他の4個の団子と距離が置かれて刺さっているという点である。これは、串に刺さった団子を人間の体に模しているためである。みたらし団子の味は、京都ならではと思わせる上品な味で、"とろりとした葛餡"と"焦げ目の付いた香ばしい団子"の風味がすばらしい団子である。最近のスーパーマーケット・コンビニエンスストア等で売られている「みたらし団子」は、団子を3個か4個串に刺し、その上に醤油ベースの餡をかけたものであるが、焼き目をつけていない場合があり、香ばしさに欠ける。また長期保存のため砂糖を多用しており、甘さが過剰になりがちである。
岐阜県飛騨地方(飛騨高山など)では、醤油をそのまま串団子に塗って、あぶり焼きにするが砂糖醤油の葛餡をかけない、上記の一般的なものとは異なる、素朴なみたらし団子が作られて販売されており、現地では「みだらし(だんご)」とも呼ばれる。