Gentoo Linux
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KDEの動作するGentoo |
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公式サイト: | http://www.gentoo.org/ |
開発者: | Gentoo Foundation |
OSの系統: | Linux |
ソースコード: | フリー/オープンソースソフトウェア |
最新リリース: | 2006.1 / 2006年8月30日 |
アップデート方式: | Continual |
パッケージ管理システム: | Portage |
対応プラットフォーム: | i386, x86-64, PowerPC, PowerPC 64, SPARC, DEC Alpha, ARM, MIPS, PA-RISC, S390, IA-64, sh, m68k |
カーネル種別: | モノリシックカーネル |
ユーザーインタフェース: | コンソール, フレームバッファ, X Window System (various) |
ライセンス: | GPL |
開発状況: | Current |
Gentoo LinuxはLinuxディストリビューションの一つ。パッケージ管理システムにPortageを採用している。マスコットキャラクターは、Larry the Cow[1]。Gentooという名称は、ジェンツーペンギンが由来とされる。Gentooは、ジェンツーと発音される。
目次 |
[編集] Portage
PortageはGentooシステムの核となるパッケージ管理システムである。 Portageでは、設計図にあたるebuildと呼ばれるものを参照し、システムを構築する。また、RPMなどのようなシステムとは違い、バイナリではなくソースコードから構築を行うのが大きな特徴の一つである。 ソースコードから構築するという特性を生かし、事前にUSEフラグを指定しておくことにより、必要に応じてパッケージの機能を取捨選択してコンパイルを行うことができるため、全体として柔軟性やカスタマイズ性が非常に高い。 また、共通のバイナリパッケージを使うのではなく、CPUの特性に合わせてバイナリを作成できるのでパフォーマンスも高くなる。その一方で異なるアーキテクチャでも同じebuildを使用するので、メンテナンス性、移植性も高い。 しかし、性能の低いマシンや通信速度が低いマシンで動作させる場合はソースコードのコンパイルやダウンロードに非常に時間がかかるため実用的ではない。これを補うため、Version 1.4からGRP(Gentoo Reference Platform)が登場した。これによりあらかじめコンパイルされたパッケージを用いてインストールを素早く行うことができる。
[編集] 難易度
インストール、X Window System等の設定や、日本語環境構築にはドキュメントが整備されているとはいえ、インストール直後から日本語が使えるというわけではない。このため日本語を母語とする初心者にとって取り扱いが難しいかもしれない。
一方、Portageによってシステムの完全なアップグレードが可能なので、一度インストールしてしまえば新しいバージョンを再度インストールする必要がない。ただし、カーネルの再コンパイルは必要になる。
[編集] 対応アーキテクチャ
Gentoo は元々 x86 アーキテクチャー用に設計されたが、Linux、GCC、glibc や Portage の高移植性により、多くの他のアーキテクチャーへ移植された。
[編集] 歴史
- 誕生
- 2002年3月31日 - Version 1.0 リリース
- 2002年6月5日 - Version 1.2 リリース
- 2003年7月14日 - Version 1.4 リリース。このバージョンからGRPが提供されるようになった。
- 2004年2月28日 - 2004.0 リリース
- 2004年4月28日 - 2004.1 リリース
- 2004年7月26日 - 2004.2 リリース
- 2004年11月15日 - 2004.3 リリース
- 2005年3月27日 - 2005.0 リリース
- 2005年8月8日 - 2005.1 リリース
- 2006年2月27日 - 2006.0 リリース
- 2006年8月31日 - 2006.1 リリース
2004.0以降はバージョンの表記方法が変更されている。2004.0は「2004年の1回目のリリース」を表す。(たとえば、2005年の3回目のリリースは2005.2と表す。)