FN ブローニングM1900
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正式名称 | FN Browning Model 1900 |
全長 | 172mm |
重量 | 625g |
口径 | .32ACP |
装弾数 | 7+1発(.32ACP) |
製造国 | ベルギー |
製造 | FN社 |
FN ブローニングM1900は、ベルギーの銃器メーカーであるFN社(Fabrique Nationale)が開発した自動拳銃である。
本銃は拳銃デザイナーとして知られるジョン・ブローニングの最初の市販モデルとなった銃である。1899年から製造され、当時世界初の携行可能な中型拳銃として爆発的に売れた。M1910が登場するまでの10年間でおよそ50万丁が製造されたと言われている。機構は後のM1910やコルト社製品に見られる機構のほとんどが組み込まれている。口径は.32でこの銃用に作られた.32ACPを使用する。装弾数は7発。ストレートブローバックのストライカー方式を採用している。本銃の特徴としては、ストライカーにテンションを与えているのがリコイルスプリングであること、銃身と平行なリコイルスプリングが銃身の上にあること、フレームがスライドを包み込むこと、ストライカーがコックされている状態ではシアーがリアサイトをふさぎインジケーターを兼ねることなどである。それまでむき出しの銃身の自動拳銃ばかりであったのに対し銃身をスライドで包むことでスライドの重量を増やし大きめの口径でも小型の銃でブローバックを可能としたばかりでなく耐久性も向上した。後の自動拳銃はほとんどがこの形を用いている。
また、北朝鮮ではかつて金日成が父からこの銃を渡されたと言われており、68式拳銃や70式拳銃などに先立ち、64式拳銃としてコピー生産された。なお、64式拳銃は主に暗殺者の間で使われ、通常は消音器が装備されている。