ETOPS/LROPS
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ETOPS(Extended-range Twin-engine Operational Performance Standards)は、大型旅客機のエンジンが停止した緊急事態を想定して、ICAOが旅客機製造メーカーに対してつけたルールである。しかし、ETOPSルールは新たに提案されたLROPS(Long Range Operational Performance Standards)システムに置き換えられる可能性がある。
特に、太平洋や南極、砂漠地帯など、長距離にわたって着陸可能な飛行場がない地域での緊急事態を想定してつけられている。
[編集] ETOPSルールの概要
ETOPSでは、大型旅客機のエンジン1基のみでの飛行可能な時間が定められている。
数年前までは技術の影響で、当時の大型旅客機に搭載するエンジンの規模が小さかったため、1基あたりの最高飛行時間が短かった(最高180分程度)。そのため、エンジンを3つも4つも搭載するケースが多かったのだが、現代の大型旅客機に搭載するエンジンは、1基あたり最高で120分以上も飛行可能なため、エンジンを2基搭載する大型旅客機が増えてきている。
しかし、エンジンの規模には、そのエンジンによって差があるため、ETOPSは旅客機によって時間が異なる。
[編集] 180分から120分へ
世界ではじめてETOPSが180分から120分に短くすることに成功した旅客機はボーイング777で、当たり前のことだが搭載している2基のエンジンの規模が大きくなったためである。ちなみに、ふつう、ETOPSが120分となっている旅客機はETOPS120、180分の旅客機はETOPS180と呼ぶ。
[編集] 外部リンク
- Great Circle Mapper - Great Circle mapper including ETOPS ranges (英語)