ActionScript
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ActionScript(アクションスクリプト)とは、アドビ社(旧マクロメディア社)の製品であるFlashに使用されるプログラミング言語である。ECMAScript(ECMA-357, revision 4)と互換性がある。これを用いることにより、動画や音声のプレイヤーの作成など、コンテンツに複雑な処理や双方向性を持たせたFlashを作成することが可能である。
ActionScriptが初めて搭載されたのが2000年に発売されたFlash5で、後継バージョンであるFlash MX 2004(Flash7)からは2.0が、Flash9では3.0が搭載されている。Flash4や、それ以前でも、スクリプト機能は搭載されていたが、それは、ActionScriptとは呼ばれておらず、ECMAScriptベースでもなかった。
初代ActionScriptは単純で覚えやすいスクリプト言語であり、プロトタイプベースのオブジェクト指向言語だったが、ActionScript 2.0、3.0ではより大規模開発に適したクラスベースのオブジェクト指向言語を搭載し、より複雑化した。
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[編集] 歴史
- Flash 2: ボタン機能搭載と共に「ボタンアクション」「フレームアクション」搭載。getURLやGotoなどが可能。
- Flash 3: 「アクション」機能大幅高度化。複数のスクリプトの記述が可能に。loadMovieなど実装。
- Flash 5: ActionScript初搭載。
- Flash MX 2004: ActionScript 2.0搭載。
- Flash 9: ActionScript 3.0搭載。
[編集] 利用
ActionScript は主に SWF ファイルの開発用ソフトウェアである Adobe Flash でスクリプトの定義として記述する。
[編集] 統合開発環境
ActionScriptはAdobeのFlashで編集するのが基本形である。 しかし、FlashはActionScriptの編集環境として、あまりできは良くなく、 Adobe Flexでは、Eclipseプラグインの形で編集環境を提供しており、こちらの方が、開発効率は良い。 また、PowerflasherのFDTなどのサードパーティー製のEcilpseプラグインもあり、そちらの方が開発効率がさらに良い事もある。
[編集] アドビ社以外
無償のオープンソースの物や、サードパーティ製の Flash 開発用ソフトウェアも発売されている。それらのソフトにも ActionScript に対応しているものがある。オープンソースのMotion-Twin ActionScript 2 Compilerはアドビ社よりも速いコンパイルを謳っている。
またオープンソースのコンパイラを利用して SWF ファイルを ActionScript から作る FAME / FAMES / FLAMES 等と呼ばれる開発環境/開発手法が注目されている。