鬼警部アイアンサイド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「鬼警部アイアンサイド(おにけいぶあいあんさいど)」は、1967年から1975年まで、8シーズンにわたって、アメリカNBCネットワークで放送された、刑事もののテレビドラマ。日本では、1969年から1975年まで、TBS系列で放送された。
目次 |
[編集] 概要
サンフランシスコ市警察の刑事部長、ロバート・アイアンサイドは、犯罪者に撃たれた銃弾のために下半身不随となる。しかし、ランドール署長の厚意で嘱託警部の地位と、エド・ブラウン巡査部長、黒人の助手兼ボディガードのマーク・サンガー、婦人警官イブ・ホイットフィールドの3人の部下を与えられ、車椅子に乗りながら犯罪に挑む。
第1話(パイロット版)は、何者かに撃たれて倒れたアイアンサイドが、部下を得て復帰、自分を狙撃した犯人を捜し、意外な真犯人と対決するまで。2話以降から、アイアンサイドとその部下たちが、さまざまな犯罪を捜査する物語が描かれた。車椅子の刑事という特異な設定に加え、「弁護士ペリー・メイスン」で人気の出たレイモンド・バーが主人公のアイアンサイドを演じたとあって、本作はロングヒット・シリーズとなった。
その間には、多彩なゲストが出演しており、第1シーズンの「殺しのパズル」のエピソードでは、無名時代のブルース・リーが、空手道場の師範役で顔を見せている。
日本では、「ペリー・メイスン」に続きレイモンド・バーの吹き替えを担当した若山弦蔵も、はまり役となった。また、クインシー・ジョーンズの作曲したテーマ曲も評判となり、ワイドショーの「ウィークエンダー」で使われたことはよく知られている(同曲は、映画「キル・ビル」でも使用されている)。
[編集] キャスト
- ロバート・アイアンサイド警部 : レイモンド・バー (声: 若山弦蔵)
- エド・ブラウン巡査部長 : ドン・ギャロウェイ (声: 仲村秀生)
- マーク・サンガー : ドン・ミッチェル (声: 中田浩二)
- イブ・ホイットフィールド : バーバラ・アンダーソン(声 :山東昭子) ― (第1~第5シーズン)
- フラン・ベルディング : エリザベス・バウアー(声: 鈴木弘子) ― イブの後任(第6シーズン~)
- デニス・ランドール署長 : ジーン・リオンズ (声: 吉沢久嘉)
[編集] スタッフ
- 企画 : コリアー・ヤング
- 制作総指揮 : ジョエル・ロゴシン、サイ・チャーマク
- 制作 : ノーマン・ジョレイ、フランク・プライス、ダグラス・ベントン
- テーマ音楽作曲 : クインシー・ジョーンズ
[編集] 関連作品
[編集] 続編
- 「帰ってきた鬼警部アイアンサイド」(1993) テレビ・スペシャル版
[編集] 書籍
- 『鬼警部アイアンサイド』 : ジム・トンプスン著、尾之上浩司 訳 ハヤカワポケットミステリ(早川書房) ISBN 4-15-001770-0
- 『鬼警部アイアンサイド』シリーズ(グロービジョン出版)
- 『1/交錯の銃弾』 : I・G・ネイマン&W・ミラー著、梶龍雄 訳
- 『2/霧に消えた歌声』 : S・キャンデル著、瀬尾一枝 訳
- 『3/影がささやくとき』 : S・スターン著、加納一朗 訳
- 『4/血の罠』 : D・ラムレイ著、加納一朗 訳
- 『5/殺人予告フィルム』 : M・バトラー&C・トランボ著、梶龍雄 訳