養命酒
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養命酒(ようめいしゅ)は、養命酒製造株式会社が製造、販売する薬味酒・薬用酒である。同社によって商標登録もされている。
[編集] 製品概要
正式な商品名は、薬用養命酒(やくようようめいしゅ)である。14種類の生薬により、滋養強壮効果があるとして販売されている。
アルコール度数が1%未満になるように希釈すれば未成年者でも飲酒(服用)可能である。
[編集] 販売
酒類販売業者からは酒類(>リキュール類>薬味酒)として、薬局等では医薬品(>滋養強壮保健薬>薬用酒)として販売されており、それぞれパッケージのデザインが異なる。ただし、中身は両者とも同じである。
[編集] 歴史
製造元に残る伝承によれば、慶長年間、信州(現在の長野県)に住んでいた塩沢宗閑が、雪の中で倒れていた老人を助けた。この老人が塩沢の元を去るときに、礼に薬用酒の製法を教えてくれたものが養命酒の起源だという。1602年製造開始。1603年には徳川家康に献上され、そのときに「飛龍」の印を使うことが許されたという。日本初の商標ともいわれている。
赤穂浪士が養命酒を飲んでいた記録があるほか、1774年刊行の小説、『異国奇談和荘兵衛』に養命酒が登場している。長らく塩沢家で製造されてきたが、1923年には製造元が会社組織になった。東京への進出当初は全く売れなかったが、広告を出した所反響が大きく、一気に販売量を増やしたと言われている。
戦後は、漫画雑誌の「週刊少年サンデー」や「週刊少年マガジン」などにも一時、広告を出していた事があった。当時は虚弱体質の子供が多かったため、滋養用によく「養命酒」が飲まれていたからだとされる。