霊山 (福島県)
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霊山(りょうせん)は福島県伊達市(旧霊山町)と相馬市との境にそびえる標高825mの山。うつくしま百名山に指定されている。また、南北朝時代の重要な城跡遺構として国史跡及び国名勝にも指定されている。
[編集] 概要
阿武隈山地の北部に位置し、奇岩を連ねている岩山である。古くは修験道の山として知られ、山中には護摩檀跡などの名残も残っている。現在は遊歩道がよく整備されて登りやすい山となっており、弁天岩や天狗の相撲場、蟻の戸渡りなどの奇岩巡りができる。また、中通りと浜通りの境に位置するだけあって、西物見岩からは福島市街地や伊達郡、東物見岩からは相馬市街地や相馬郡、太平洋まで望むことができる。紅葉の名所としても知られており、10月下旬になると多くの登山客で賑わう。
[編集] 霊山城
この山は平安時代初期に円仁によって開かれ、天台宗の拠点として栄えたという。南北朝時代に北畠顕家が霊山城を築き義良親王(後の後村上天皇)を奉じて陸奥国の国府を置くなど、奥羽地方における南朝方の一大拠点として機能した。しかし、北朝方が優勢になるにつれ、霊山の南朝軍も追い詰められていき、1347年についに落城した。以後、霊山が歴史の表舞台に現れることはなかった。なお、山頂部分(国司舘跡)には現在も当時のものと思われる礎石が残されている。