電磁吸着ブレーキ
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電磁吸着ブレーキ(でんじきゅうちゃくブレーキ)は、車体側の電磁石をレールに吸着させて急勾配上で車両を安全に停止させておくための、一種のパーキングブレーキである。国鉄EF63形電気機関車は勿論、そのほかの急勾配用機関車など、急勾配を客車などを引いて通過しなければならない、または、発電ブレーキを使えない車両(機関車を含む)の車輪台車に取り付けられているブレーキ。
一応、電気ブレーキではあるが、これは車輪と直接の接触がないため、狭義の(電動機用語としての)電気ブレーキではなく仮電気摩擦ブレーキとなる。どの種類にも分類できるブレーキで、急勾配上での停止を免れない時などに、常用ブレーキで停止した上でこのブレーキをかけることで急勾配上で停止する事が出来る。ただし、電磁石によるブレーキなので、電源がない場合などにはこのブレーキは使用できず、無理にレールにこのブレーキ装置をなすりつけたところで、ただ摩擦が起き火花が飛んでブレーキが損傷するだけである。
一般に急勾配用とされるが、かつて大阪市電3001形電車も非常用として装備していた。
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