野戦砲
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野戦砲(やせんほう)は大砲の種別の一つで、野砲(やほう)とも呼ばれる。野戦で用いられる砲を指す。ただし、対戦車砲や対空砲などは含まない。
初期の大砲は基本的に攻城砲であり、攻城戦が始まってから戦場で大砲を鋳造して、動かない目標を破壊すればよかったので、移動の必要がなかった。しかし、野戦は戦場が不特定の場所である場合が多く、かつ目標が動くため移動する能力が必要である。そのため砲車に載せて牛馬に引かせて移動した。野戦砲は15世紀に大々的に用いられるようになるが、20世紀に入るまで基本的な部分は変わらず、2輪の砲車に載せられ、駐鋤を持ち反動を抑えられるようになっていた。それまでに滑空砲が施条砲となり、前装方式から後装方式となり、木製砲車から鉄製砲車となったがこれらの歴史は野戦砲に限らず砲全般に言えることである。20世紀に入ると駐退機が採用され、また無反動砲が運用されて反動が極度に抑えられるようになり、反動で後ろに下がった砲を元に戻して照準を合わせる必要がなくなったので速射性が向上した。最も大きな変化は輸送方法が牛馬からエンジンになったことである。結果、自走砲が実現した。