遠藤浩輝
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遠藤 浩輝(えんどう ひろき、男性、1970年 - )は、日本の漫画家。秋田県出身。武蔵野美術大学造形学部油絵科卒。既婚で一女あり。代表作に『EDEN』など。
[編集] 経歴
大学卒業後の1995年、アフタヌーン四季賞秋のコンテストで『カラスと少女とヤクザ』が四季賞に入賞。大賞は逃したが絵、ストーリーともにすでに完成度が高く、続く冬のコンテストで『きっとかわいい女の子だから』により大賞を受賞した。
その後アフタヌーン誌上に読み切り作品『プラットホーム』『神様なんて信じていない僕らのために』を掲載。これら初期の作品群は主人公の性別、年齢や舞台設定などはそれぞれ違うものの、閉塞的な世界に主人公が対峙し、新しい世界を希求する、といったモチーフは共通しており、読者の共感を呼んだ。読者アンケートでも支持が高く、当時期待の新人であった。
1997年にSF長編『EDEN』を連載開始。単行本で作者もコメントしているが、開始当初は終末論的な世界観や聖書への言及など、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』との共通点が多く見られた。しかし連載が続くにつれ麻薬やイスラム原理主義、少年兵など今日的な問題を作品の中に取り入れていき、現在では独自の路線を獲得している。
空間を意識した構図が作画上の特徴。また作中でかなり直接的な性描写を行うことが多く、読み切り作品『Hang』(『遠藤浩輝短編集2』収録)では行き過ぎた描写のためか単行本収録の際に原稿が一部差し替えられている。
[編集] 備考
遠藤はロックバンド「ブランキー・ジェット・シティ」のファンであることが知られており、各作品への影響も見られる。例としては、上記の実質上のデビュー作『きっとかわいい女の子だから』のタイトルは、このバンドの「悪いひとたち」の一節から引用したものである。また、『EDEN』にも、このバンドのフロントマンである浅井健一をモデルにした「浅井健二」が重要人物として登場している。ストーリーに関しても「悪いひとたち」や「鉄の月」と言った代表曲の詩からの影響がうかがえる。
[編集] 作品リスト
- 遠藤浩輝短編集(アフタヌーンコミックス 現在2巻まで)
- EDEN ~It's an Endless World!~(1997年-、アフタヌーンコミックス14巻 以下続刊)
- メルトダウン(2002年)※アフタヌーンシーズン増刊で連載していたが、同誌の休刊に伴い中断。単行本収録などはない。
- HangⅡ(2006年 月刊COMICリュウ掲載)