ノート:観測問題
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とりあえず、ちゃんと書く前に流れだけ書いておきます。 ある程度の同意が得られたら、ちゃんとかきます。
量子論の実験とは、 |φ> という状態を、 確率|<n|φ>|^2で |n> に変えるというもの。 |n> ってのは観測の固有状態。 で、実験で出力された状態は確率的なもので、 だから、おのおのの状態の重ねあわせでかけるんじゃないかなと思われるかもしれませんけども、 波動関数で書くことができません。 このような状態のことを混合状態といいますが、 普通のハミルトニアンによる時間発展は波動関数でかける変化をするので、 実験の作用を量子論の枠組みで説明できません。 それはself-consistentじゃないよねってのが観測問題。
基本的には、ハミルトニアンの時間依存によらない何かがある、という立場と、 収束なんてないよ、という立場がある。
収束するよ、という立場の場合、 たとえば、量子論で記述できない意識みたいなものがあって、 そいつと相互作用すると収束が起きるという立場があります。 ノイマン、ウィグナーの立場がありますが、 これは、ウィグナーさんの友人という、 意識がたくさんある場合、 誰を基準に収束を議論するのという問題があります。 もちろん、唯我論をとると解決しますが。 無数の意識を認める立場として、中込照明の量子モナド論があります。
収束なんてないよという立場は大きく3っつあります。
ひとつは、観測は近似的なもので、上述の定式は近似的なものであるという立場。 たとえば、|ψ>を実験系の初期状態、|φ>を観測系の初期状態として、
|ψ>|φ> -> Σ|ψ_n>|n><n|φ>
ただし、|ψ_n>と|ψ>は互いに直行するとします。 このユニタリー変換はある程度、観測をうまく記述します。 ただ、このような立場の場合、シュレディンガーの猫のような 巨視的な重ねあわせ状態について、 なぜ普通は見えないのか、丁寧な議論が必要になります。
ふたつめは多世界解釈で
|ψ>=c_1|ψ_1>+c_2|ψ_2>+……
とかいて、|ψ_n>の世界が、c_nに対応する確率だけ存在しているという立場です。 ただ、この場合、|ψ_n>という基底のとり方は恣意的なものがあることを指摘しておきます。
最後は量子力学は統計力学に過ぎないという立場で、 ブラウン運動のアナログで量子の波動性を理解する、 確率過程量子化という立場があります。 この立場を一歩進めると、 ブラウン運動でどっちに行くかは真の力学によってきまるという、 (ネルソンの)隠れた変数理論に到達します。 ネルソンの隠れた変数理論は非局所でクラスター分解性は持ちませんが、 統計平均を取ると、そのたちの悪い性質は失われるという意味で 相対論的因果律を破りません。 ただ、今のところ、場の量子化に成功はしてないようです。
いずれにせよ、現実の現象がどのような物であるかさえ未知であること、現実に合う解釈が未だに見いだされていないことに言及せず、数学的な説明や各種解釈を長々と解説するのでは、観測問題の何が問題なのかという本質から外れた蛇足の固まりに過ぎません。また、観測問題を説明するにはシュレーディンガーの猫の記述も修正する必要があると思われます。以上を踏まえた詳細な修正提案は別サイトにまとめました。 http://taste.sakura.ne.jp/index.cgi/wikipedia --量子力学のド素人ことryon 2006年11月8日 (水) 16:42 (UTC)