袋中
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袋中(たいちゅう、天文21年1月29日(1552年2月23日) - 寛永16年1月21日(1639年2月23日))は、江戸時代前期の浄土宗の学僧。俗姓は佐藤氏。陸奥国菊多郡の出身。弁蓮社入観・良定と号する。
14歳の時、故郷陸奥国菊多郡の能満寺で出家し、名越檀林で浄土教学を学んだ。1577年(天正5年)江戸増上寺で浄土宗白旗派の奥義を極め、故郷の成徳寺13世となる。1603年(慶長8年)51歳の時、中国(明)に渡ろうとして失敗して琉球に漂着した。ここで琉球王尚寧王の帰依を得て城外に桂林寺を開いて布教に努めた。1606年(慶長11年)帰朝し、京都三条の檀王法林寺を再興し、東山五条に袋中庵を建立した。また、京都・奈良に諸事を建立し、その数は20余寺に達したという。1639年(寛永16年)、京都・飯岡の西方寺にて88歳で死去。
著書に『琉球神道記』がある。