衣替え
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衣替え(ころもがえ。衣更え、更衣とも表記)は、季節の推移に応じて衣服を替えること。特に旧暦4月1日に夏物に改めることを指していうことが多い。またそのために衣服の収納場所を変更することをもいう。
[編集] 概要
狭義には、学生や企業の制服の(夏服・冬服)を変更することを指す。日本では、6月と10月(沖縄県は5月と11月)に衣替えが行われることが多い。また、多くの場合移行期間が設けられる。あくまでも習慣なので、強制的に替えなければならない訳ではない(但し学校においては、移行期間が終了すると強制的に替えなければならない場合が多い)。
なお沖縄では気候の関係で衣替えは5月1日と12月1日に行われている(夏服を着用する期間が本土より前後に1ヶ月ずつ長く、中学・高校の場合、新入生は4月の入学式から夏服を着用させるところもある)。
[編集] 歴史
平安時代から始った習慣で、当時は中国の風習に倣って4月1日および10月1日に夏服と冬服を着替えると定め、これを「更衣(こうい)」と呼んだ。しかし、天皇の着替えの役目を持つ女官の職名も更衣と言い、後に天皇の寝所に奉仕する女官で女御(にょうご)に次ぐ者を指すようになったので、民間では更衣とは言わず衣替えと言うようになった。
江戸時代ごろから、衣替えは6月1日と10月1日に行うようになった。太陽暦採用後は、官庁・企業・学校が旧暦の日附をそのまま新暦に移行して6月1日と10月1日に行うようになった。