羽後交通横荘線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
羽後交通横荘線(うごこうつうおうじょうせん)は、秋田県内陸南部の横手盆地を走っていた羽後交通の鉄道路線。横手市の横手駅と由利郡東由利村(現・由利本荘市)の老方駅を結んでいたが、1971年(昭和46年)に全線が廃止された。通称「横荘っこ」と呼ばれていた。
目次 |
[編集] 路線データ
[編集] 歴史
大正時代に「釜石~横手~本荘間」を結ぶ“陸羽横断鉄道構想”で建設が始まったが、昭和恐慌や戦争、水害などの度重なる天災により、最後まで目的を果たせず「壮大な構想」で終わった。
現在、由利本荘市の羽後本荘~矢島を結んでいる由利高原鉄道鳥海山ろく線のうち羽後本荘~前郷間は、横荘鉄道西線として建設され、本来は横荘線(東線)「老方駅」と連結されるはずだった。
- 1916年(大正5年)10月24日 - 横手鉄道株式会社設立
- 1916年12月5日 - 社名を「横荘鉄道株式会社」に改称
- 1918年(大正7年)8月18日 - 横手~沼館間(15.31km)が開業
- 1919年(大正8年)7月15日 - 沼館~館合間(3.6km)が開業
- 1920年(大正9年)3月24日 - 館合~羽後大森間(1.8km)開業
- 1928年(昭和3年)11月11日 - 羽後大森~二井山間(5.4km)が開業
- 1930年(昭和5年)10月5日 - 二井山~老方間(12.1km)が開業
- 1931年(昭和6年)8月21日 - 羽後大森~八沢木間に上溝駅が開業。
- 1944年(昭和19年)5月31日 - 社名を「羽後鉄道株式会社」に改称
- 1947年(昭和22年)7月23日 - 台風により線内39か所に被害
- 1952年(昭和27年)2月15日 - 社名を「羽後交通株式会社」に改称
- 1953年(昭和28年)8月5日 - 二井山~老方間(12.1km)廃止許可。
- 1965年(昭和40年)7月9日 - 集中豪雨により雄物川橋りょう(館合~羽後大森間)の橋脚が傾く。
- 1965年10月21日 - 館合~二井山間(7.2km)が営業休止
- 1966年(昭和41年)2月4日 - 河川増水により、雄物川橋りょう第9橋脚が倒壊
- 1966年6月15日 - 館合~二井山間(7.2km)が廃止される。
- 1969年(昭和44年)1月16日 - 沼館~館合間(3.6km)が廃止される。
- 1971年(昭和46年)7月20日 - 横手~沼館間(15.3km)が廃止される。横荘線全線廃止
[編集] 駅一覧
横手駅 - 樋の口駅 - 東浅舞駅 - 浅舞駅 - 豊前駅 - 羽後里見駅 - 沼館駅 - 船沼駅 - 館合駅 - 羽後大森駅 - 上溝駅 - 八沢木駅 - 二井山駅 - 浮蓋駅 - 老方駅
[編集] 接続路線
[編集] 参考文献
- RM LIBRARY 61 羽後交通横荘線―オラほの横荘っこ― 若林宣(ネコパブリッシング刊 ISBN 4777050602)