純潔教育
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純潔教育(じゅんけつきょういく)は、日本において、一般に「性教育に同じ」「性知識や性道徳に関する教育」と理解され、「純潔教育」と「性教育」は同義と考えられることが多い。 しかし実際には、「純潔教育」という言葉は国によって意味もイメージも様々に使われている。
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[編集] 国別
[編集] アメリカ合衆国
米国における純潔教育(abstinence education)は、一般にシルバー・リング・シングやトゥルー・ラブ・ウェイツをはじめとする純潔運動や、「正式の結婚までは性交(婚前交渉)を控えるべきことを教える教育」を意味する。こういった思想の背後には、南部バプテスト連盟をはじめとするキリスト教右派の影響が大きく、米国におけるほとんどの純潔運動団体、純潔教育プログラムの背後には右派のキリスト教団体、及びその支持層の人々がついている。ウィリアム・ベネット元教育長官の夫人が開始した純潔運動団体ベスト・フレンズ・ファンデーションには、ブッシュ夫人も何度かその会合に出席し、積極支援したことで知られている。こういった運動は1980年代以降に盛んになったが、近年その動きが急速に高まっていることもしばしば注目される。
[編集] 日本
日本においても純潔運動は存在するが、伝統的に社会的な公認性の高い宗教団体や社会団体などを背景としたものは基本的に見られず、ほとんどの場合バックに統一教会がついているため、純潔運動そのものが危険なカルト運動であると捉えられるケースが多い。ただし、中絶や十代の性交渉を問題視する一般に保守的な立場からの支持も存在する。かつては生長の家なども「堕胎禁止運動」と称して同様の運動を行なっていた。