精子バンク
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精子バンク(せいしバンク)とは、ドナーから採取した精子を格納保存する施設、機関のこと。血統を重んじる馬、肉質が求められる牛、などの動物では、生産地のブランドを守るために厳重な管理の下に精子を保存している。人間の精子では、高学歴、ハンサム、高身長など、需要者の要求に合致した男性の精子を提供する。
以下は、人間の精子バンクについての記述である。
[編集] 歴史
1964年に不妊の人工受精のために、最初の精子バンクが米国で誕生した。以後、精子バンクの利用者は増え続け、1980年にはロバート・グラハムがノーベル賞受賞者専用の精子バンク「レポジトリー・フォー・ジャーミナル・チョイス」を開設し、大きな話題を呼んだ。現在では100万人以上の子どもが精子バンクの人工授精によって誕生している。
[編集] 日本における利用状況
主に不妊治療として精子バンクが利用されている。専門機関でない者が類似のサービスを行ったり、素人男性が自分の精液を販売する行為も見かけられるので注意が必要である。日本では非嫡出子が余り一般的でないためかシングルマザーの利用者は少ない。結婚せず、シングルマザーを望む女性は、精子バンクによらず気に入った男性から精子を貰うこともある。