砂金
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砂金(さきん)とは、砂状に細粒化した自然金のこと。山腹に露出した金鉱脈が流水で洗われ下流の川岸の砂礫の間に沈殿する。大がかりな選鉱施設が不要で採取方法が簡単であることから、古くから個人単位での採取が行われてきた。現在では、砂金取りを体験できる施設が各地で営業しているほか、一部の河川では今でも実際に砂金を採取することが可能である。
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[編集] 採取方法
砂金が出そうな川に目星をつけ、上~中流域の砂がたまりやすい中州や屈曲部の内側の砂礫層を捜す。鍬などで砂を掘り起こし、揺り板や皿(ゴールドパン)の中で流水で洗いながら砂金を選別する。金は比重が砂礫よりかなり重いので、時間を掛けて丹念に洗い流せば素人でも採取が可能である。ただし、熟練者でも1日がかりで得られる金の量はわずかであり、労働時間と収益を見比べると多くは法定最低賃金を大きく下回る結果に終わる。あくまでも趣味の世界であることを忘れてはならない。
[編集] 誤認しがちな例
川底に光り輝く金色の粒子のほとんどは黄銅鉱。砂金は比重が重いので川底に露出し続けることは無い。黄銅鉱と砂金の違いはハンマーなどで叩くと判別ができる。割れるのが黄銅鉱で、形がつぶれて伸びるのが砂金。また、黄銅鉱のほとんどが、四角形の結晶状態で産出されるのに対し、砂金は角が無い不定形で産出される。