田中真紀子長女記事出版差し止め事件
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田中真紀子長女記事出版差し止め事件(たなかまきこちょうじょきじしゅぱんさしとめじけん)とは田中真紀子衆議院議員の長女の記事を掲載した週刊文春が2004年3月17日に出版されるのに対し、差し止めの仮処分が行われたことによる事件。
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[編集] 概要
問題の記事は長女のプライバシーを侵害しているとして、長女の意向によって出版前日の2004年3月16日、出版元の文藝春秋社に東京地方裁判所に出版差し止めの仮処分の申請が出され、仮処分が認められる(担当は鬼澤友直裁判官)。しかし、問題の記事の本はすでに74万部を出荷したが、残りの出荷予定であった約3万部の出荷を止めた。仮処分前に多くの本が流通ルートに乗っており、仮処分にすでに出荷された本に関する言及がなかったため、大手出版社の週刊誌の差し止めと有名人の長女の問題ということが話題になった。そのため発売前に本が注目を集め、本が売れるという現象が起こり、仮処分の利益はあまりなかったとされる。
文春は東京地裁は異議を申し立てた。だが、3月19日、東京地裁はそれを退け、改めて仮処分命令を維持する決定を出した。文春は東京高裁に控訴。高裁は記事に公共性がないことと長女のプライバシー侵害を認めるも、被害者が重大で著しく回復困難とはいえず後の訴訟で回復可能として仮処分を却下した。
なお、仮処分が有効だった頃、一部の広告媒体が長女のプライバシーに関する広告記事を削除したり、一部の図書館が問題の記事を閲覧できなくする処置をとっていた。
田中真紀子衆議院議員はこの件に関しノーコメントで通した。
[編集] 出版差し止めに関する意見
- 出版差し止めに賛成する意見
- 長女は政治家の親族であることを前提とした活動を行っていない。
- 一度出版されてしまうと、プライバシーが周知に知られてしまい、それを止めることができない。
- 出版差し止めに反対する意見
- 日本政界には政治家の子供が政治家を継ぐ世襲が広く浸透している。
- このような差し止めは密室による国家の事前検閲につながり、国民の知る権利に反する。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 田中真紀子長女記事小誌はなぜ報じたか 週刊文春のサイト