渡部直己
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渡部 直己(わたなべ なおみ、1952年-)は、日本の文芸評論家。現在、近畿大学文芸学部教授。東京都出身。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院修士課程修了。専攻はフランス現代文学。
[編集] 来歴・人物
- 日本の柄谷行人、蓮實重彦、フランスのドゥルーズ、ロラン・バルトらの影響を強く受ける。テクスト論の文芸批評家としてデビュー。『電通文学にまみれて』(『』)での○×式の批評方法は賛否両論。絓秀実との共著『それでも作家になりたい人のためのブックガイド』(1993年)は、有名。
- その一方野球をはじめとするスポーツに多大な関心を払っていて、スポーツエッセイの寄稿、野球を扱った著書があるほか、イチローより先に(偶然にも、とのただし書き付きで)振り子打法をやっていたとも発言している。
- 最近では「人生の試験に出る!」という台詞のもと、現代思想の解説にも力を入れている。
- 貧乏である。自嘲的にルンペン評論家を自称している。事実、呉智英に寿司をたかった経験を呉本人に暴露された事がある。
[編集] 主要著作
- Hello good-bye 筒井康隆(1984年)
- 読者生成論(1989年)
- 谷崎潤一郎 擬態の誘惑(1992年)
- 電通文学にまみれて(1992年)
- 日本近代文学と〈差別〉(1994年)
- 泉鏡花論(1996年)
- 現代文学の読み方・書かれ方(インタビュー集、1998年)
- 不敬文学論序説(1999年)
- かくも繊細なる横暴(2003年)
- メルトダウンする文学への九通の手紙(2005年)