武家造
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武家造(ぶけづくり)とは、鎌倉時代の武家住宅の様式と想定されたものである。実用性を重視し、簡素な造りであり、貴族文化に対抗した武家にふさわしい住宅様式と考えられた。
しかし、武家も元は貴族の出自を持ち、その邸宅も寝殿造を簡素化したもので、独自の様式とはしないのが、現在の通説である。(参考:太田博太郎「日本建築史序説」)
(付記:義務教育では今なお「武家造」と教えているようである。おそらく平安時代-寝殿造、鎌倉時代-武家造、室町時代-書院造、江戸時代-数寄屋造、というのが覚えやすいためと考えられる) 例:[1])
(江戸時代の)武家の住まい(武家屋敷)を「武家造」と混同し、観光地の案内などで玄関、式台のある住まいを武家造と称していることがある。これは混乱を招く使い方であり、適切ではない。