検定統計量
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検定統計量(けんていとうけいりょう)とは、統計量の一種で、統計学的検定に用いるものをいう。
標本データから一定のアルゴリズムに従って算出される量を一般に統計量というが、母集団としてある確率分布を仮定(仮説)しておけば、それから統計量に相当する確率変数を求めることができ、これもある特定の確率分布に従うことになる。その分布と実際に算出された統計量の値とを比較し、確率変数がその値(またはより極端な値)となる確率が、予め決めた小さい値(有意水準)よりさらに小さくなるならば、仮説は「ありそうもないこと」として棄却される。これが統計学的仮説検定であり、これに用いる統計量が検定統計量である。
データの種類と具体的に何を検定したいかによって、用いる統計量と検定法とを選ぶ必要がある。よく用いられる検定統計量には、Z、t、χ2(カイ二乗)、F、U などかあり、主に、それぞれの名を冠した検定法に用いられる。