松本電気鉄道5000系電車
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松本電気鉄道5000系電車(まつもとでんきてつどう5000けいでんしゃ)は、松本電気鉄道がかつて保有していた電車である。東急5000系電車の譲受車で、上高地線で使用されていた。
[編集] 概要
1986年に上高地線が架線電圧を750Vから1500Vに昇圧する際、これまで使用されていた10形を代替するため、8輛が投入された。 譲受に際し、下記の改造が実施されている。
- ワンマン機器(バックミラー、出入口表示器等)の取り付け
- 前照灯のシールドビーム化
- 両運転台化(モハ5007・5009)
- 電装解除(クハ5002・5004・5006)
- 塗色を白地に赤・青の帯、「MRC」のロゴの入ったものに更新
- なお、東急で譲渡工事終了後の試運転に際し、下塗りの白一色の「アルビノ」の状態で試運転されている。
形式は下記の通りである。種車は全て東急時代デハ5000形(制御電動車)。
- モハ5000形
- 5001・5003・5005
- 片運転台の制御電動車。クハ5000形と編成を組んだ。
- 5007・5009
- 両運転台の制御電動車。元の連結面側に前面貫通型の運転台を取り付けた「平面ガエル」。両運転台化用の機器は別の廃車されたデハ5000形のものを使用している。
- クハ5000形
- 5002・5004・5006
- 片運転台の制御車。
編成は2輛編成4本。番号は下記の通り(左側が新島々寄り)。
- モハ5001-クハ5002、モハ5003-クハ5004、モハ5005-クハ5006、モハ5007+モハ5009
[編集] 入線後の動向
1986年以来、上高地線で使用されてきたが、非冷房であったことや車体・機器の老朽化から車輛の代替が行われることになり、1999年~2000年の間に3000系(元京王井の頭線3000系)に全車代替された。
また、5007+5009は閑散時の単行運転を考慮して両運転台化されたものだったが、実際に単行で営業運転されることはなかった。
なお、5005-5006の編成が廃車後も新村車庫の留置線に残っている。
2006年5月、上田電鉄のイベントのために5200系の外観復元を行った際、本系列で使用されていたパンタグラフが譲渡された。
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