松本好雄
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松本 好雄(まつもと よしお、1938年1月6日 - )は、兵庫県明石市出身の実業家。現在は世界シェア4割を占める大型船舶用ディーゼルエンジンのクランク軸など、産業機械を手掛ける株式会社きしろ代表取締役社長。日本馬主協会連合会の会長という肩書も持つ。
1973年に馬主となり、現在では一世代50頭近くを所有する「メイショウ」の冠名で有名な馬主である。「メイショウ」は明石市生まれである馬主の「明石の松本」に由来しており、「名将」ともかけている。
大牧場出身の良血馬に席巻されている日本競馬界の中で、松本は中小規模の牧場との交流や繋がりを重視し、持ち馬の殆どが中小規模の牧場出身の安価な馬というのが特徴である。また、現役時代に所有していた馬の産駒も多く、種牡馬として非常にマイナーな存在だったメイショウホムラの産駒であるメイショウバトラーが重賞を制する活躍を見せ、競馬ファンを驚かせた。
中小規模の牧場で働く人々からは、「メイショウさん」(地元の尊敬と親しみを持った呼称)と呼ばれている。
重賞は数多く制したもののGIレースはなかなか勝てず、2001年の宝塚記念を勝ったメイショウドトウまで、28年間GIを勝てなかった。その後はメイショウボーラーがフェブラリーSを勝ち、メイショウサムソンが皐月賞と日本ダービーを制するなど、GIレースでの活躍も目立つようになった。
リーディング上位の馬主は、使うレースや、起用する騎手に口を出す傾向が強いが、松本は「自分は全く馬のことは分からないから、お任せをしている。従って口を出すことはない。」と本人が言うように全て調教師に一任している。メイショウサムソンと石橋守のコンビのように、安易にリーディング上位の騎手に乗り変えるような要求はしない性格である。
座右の銘は“人がいて、馬がいて、そしてまた人がいる”。