東海道中膝栗毛
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東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)は、十返舎一九によって江戸時代後期に書かれた滑稽本。
1802年(享和2年)から1822年(文政5年)にかけて出版。内容は、江戸神田八丁堀に住む栃面屋弥次郎兵衛(通称、やじさん)と食客喜多八(通称、きたさん)が東海道を江戸から京都、大坂へと上っていく様子を、狂言や小咄を交えながら、当時の口語で描き出した滑稽話である。各地の名物や失敗談がふんだんに織り込まれ、人気を博した。二人のコンビは、俗に「やじきた」と呼ばれる。
この話は大好評を得て、続編である「続道中膝栗毛」が書き続けられた。
この話で、十返舎一九は文名を得、以後戯作を書き続ける。
なお、「東海道中膝栗毛」は自分の足を栗毛の馬に見立て、東海道を歩いていくの意。