東京シューレ
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東京シューレ(とうきょうシューレ、FreeSchool Tokyo Shure)は、東京で主に不登校の子どもたちの学びの場として活動しているフリースクールである。シューレは、ドイツ語で学校をいうSchuleがあるが、この団体名の表記としてはShureとされており、意味としては「精神を自由に扱う」という意味の古代ギリシャ語から取ったとされる(同様の解説が富士シューレのページにもある)。1985年、自身不登校の子どもを抱えていた奥地圭子(現在NPO法人東京シューレ理事長)が、北区の東十条(最寄駅:JR京浜東北線東十条駅)、で始めた。その後1991年に、北区の王子(最寄駅:JR京浜東北線王子駅)に移転する。
現在、北区の王子(最寄駅:JR京浜東北線王子駅)、大田区の大田(最寄駅:京急本線雑色駅)、新宿区の新宿(最寄駅:都営大江戸線若松河田駅)と3か所に東京シューレのスペースがあり、会員数は約200人いる。それぞれは「東京シューレ○○」「○○シューレ」というように呼ばれる。
1994年、ホームエデュケーションの家庭をサポートするプログラム「ホームシューレ」の活動を開始。1999年には、大学に準じた学びや、探求を深めたいという若者のために「シューレ大学」も開校した。さらに2003年からは千葉県教育委員会と協働し、千葉県流山市にある旧県立流山青年の家にて「流山シューレ」を開設した。
海外への主な活動としては、1998年頃から、IDEC世界フリースクール大会(International Democratic Education Conference)に毎年参加し、世界のオルタナティブスクール、デモクラティックスクール、フリースクールなどの関係者や子ども達との交流を行っている。また韓国や台湾などの東アジア地域の教育問題や不登校に関する調査や、相互交流も盛んに行なわれている。それらについては、それぞれ報告書が発行されている。
その他にも「チャイルドライン」や、ひきこもりの当事者達が集まる「土曜サロン」、インターネットを使ったフリースクール「ライブシューレ」などの活動もある。相談活動、学生ゼミの開催、子どもや子育てに関する団体やNPOとの連携もしている。
1999年東京都から認証を受け、2000年から特定非営利活動法人(NPO法人)として活動。現在、日本国内では最大規模の不登校の子ども達のためのフリースクールで、全国にある団体のネットワークの要としての役割も担っている。関連の出版物は、多数。
2003年、吉川英治文化賞、朝日のびのび教育賞を受賞。
2006年、フリースクール以外にも、フリースクールの理念に沿う形で、不登校経験者などの子ども達が通えるための学校である「学校法人東京シューレ学園」が計画され、11月に東京都に法人許可が下りた。2007年4月から東京シューレ葛飾中学校として、東京都葛飾区の旧松南小学校に開校する予定となっている。
[編集] 外部リンク
- 東京シューレの公式サイト
- ホームシューレのサイト(一部門)
- シューレ大学のサイト(一部門)