条件文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
条件文(じょうけんぶん)とは、二つの命題の関係を表現する数理論理学の演算である。条件文は P → Q と書くこととする。条件文は、論理和、否定を用いて P → Q = (¬ P) ∨ Q などと書くことができる(下記参照)。
[編集] 例
- 「私の身長は160cm以上である」
- 「私の体重は50kg以上である」
の二つの命題の条件文として、
- 「私の身長が160cm以上ならば私の体重は50kg以上である」
を考える。この命題の真偽については、
- 私の身長は160cm以上のとき、
- 私の体重が50kg以上 ... 真
- 私の体重が50kg未満 ... 偽
一方、私の身長が160cm未満の場合には、この命題を考えるのは一般的にはおかしいが、「私の身長は160cm以上ならば私の体重は50kg以上である」という命題が間違っているわけではないので、常に真とする。
これは、否定を考えて説明することもできる。P → Q が成り立たないのは、明らかに P ∧ ¬ Q のときである。さらにこの否定を取るとド・モルガンの法則と二重否定の除去を使って ¬ P ∨ Q になる。
命題P | 命題Q | P → Q |
真 | 真 | 真 |
真 | 偽 | 偽 |
偽 | 真 | 真 |
偽 | 偽 | 真 |