月姫 (作家・歌手)
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月姫(つきひめ)は、小説家、歌手、ミュージシャン、音楽プロデューサーでもあるというマルチアーティスト。
彼女は日本の雅や和の美しさの要素を、自らの文章と音楽で表現している。その活動範囲は文壇から音楽活動までと幅広い。
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[編集] 概要
小説家としては御伽草子や今昔物語集等の怪奇譚から源氏物語や平治物語、保元物語といった古語、和歌、歴史等の古典に精通し、近代ものは上田秋成の雨月物語等の古文学にも明るい。音楽では琴、琵琶、三味線、エレキギターやエレキベースまでをも弾きこなす。平安の雅びさ、戦国の強さと悲しさ、江戸の絢爛さ、幕末の儚さ等、彼女の思う古き良き日本を自らの中で具体化し、文学と音楽の両面から発信する和をベースにしたマルチアーティストである。現世に復活した白拍子とも喩えられ、自身も静御前直系の末裔ではあるが、彼女はTVやマスコミ等の出演をあまり望まないため、その存在は今も謎のヴェールに包まれている。
彼女の音楽は、古典の翻訳や外伝小説を元にした楽曲を、その言葉や舞で表現したものである。サウンドは、80年代のメインストリームであった産業ロックを基調とし、雅楽の調べ、新内や今様といった日本調子の純邦楽から、中島みゆきにも影響を受けた叙情的なメロディの重厚なハードロックである。
[編集] 音楽
アルバム 『優女 -Yujo-』月姫et霧島だりあ 2004年10月27日 徳間ジャパンコミュニケーションズ
遊郭で暮らす悲しい遊女達の世界を彼女の視点で表現した一作。力強くも儚い霧島だりあの声と、咽び哭く遊女のような和旋律の月姫のギターを、琴が優しく包む。
[編集] 本
『待つ女 追う女 雨月物語』 2004年11月5日に 六耀社
今までは敷居が高いと思われがちだった雨月物語を、彼女が女性の視点で解釈した作品。雨月を知らない人には入りやすく、知っている人には彼女の解釈は新鮮かも知れない。