尿道球腺液
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尿道球腺液(にょうどうきゅうせんえき)は、外科医ウィリアム・カウパー(William Cowper)(1666-1709)により明らかにされたもので、カウパー腺液(カウパー氏腺分泌液)あるいはカウパー氏腺液ともいい、尿道球腺から分泌される弱アルカリ性のねっとりとした無色透明な液体である。俗にガマン汁とも言われる。
射精の前に分泌されるカウパー腺液は以下の役目を持っている。
- 女性の膣内は弱酸性である為に、アルカリ性であるカウパー腺液で膣内を中和する事により精子を守る。
- 男性の尿道内を洗浄する。
- 性交時に滑らかにする為の目的。
また、男性が性的興奮を感じた際に分泌されることがある。
カウパー腺液自体には精子は含まれないが、若い精力が旺盛な男性は、精子が活発であり精子の生産量が多い為に漏れてしまい含まれる。
よく「ガマン汁で妊娠するか?」という話を聞くが、答えは「YES」である。 カウパー腺液にはごく少量の精子が含まれる事があり、理論上では妊娠する恐れがある。しかしながら1ccあたりに精子が2000万匹以下であると妊娠は不可能であると言える。カウパー腺液には2000万匹以上の精子が含まれる事は無い為にまず不可能である。 カウパー腺液で妊娠する確率は何千万分の一の確率であろう。 但し、妊娠する確率が無いとは言えないのでコンドームをつける等の予防が最も大切である。
余談ではあるが、ウィリアム・カウパーが解剖学の書籍に発表する1702年より以前に、外科医ジャン・メリーが1684年に発見しており、ウィリアム・カウパーが見つけた訳ではない。
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